2018.08.07

【妊娠希望の人がすべきこと】妊娠しやすい身体になり妊活を進めよう

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妊娠を希望しはじめたとき、まず、最初に何をすればよいのでしょうか。やみくもに性交しても妊娠の確率は上がりません。自分が妊娠しやすい身体かどうか調べ、自分の健康状態を把握し、妊活に必要な知識を得ることで今後の妊活に役立てましょう。

妊娠希望の人が心がけるべきことを解説

妊活をはじめたとき、まず最初にすることが自分の体が妊娠できるのか、妊娠しやすい体であるか確認することです。確認することにより、効率よく妊活ができ妊娠への近道になります。ここでは妊活を始めたときにするべき検査や自分の体を妊娠しやすい体にするための方法や食事、妊娠するのに便利な検査薬や治療などを紹介しています。

妊娠希望の人が受けるべき検査

妊娠を希望している人は、自分の子宮や卵巣が妊娠できるのかどうかを婦人科検査で調べることができます。また、パートナーと一緒に検査できるブライダルチェックもあります。妊活を始めたら自分の体をチェックしておくと今後の妊活や健康維持に役立ちます。

子宮や卵巣の状態を調べる婦人科検査

妊娠を希望するなら、まずは自分が妊娠ができる体か知る必要があります。妊娠できるかどうか知るには産婦人科で婦人科検診を受けることでわかります。婦人科検診では、問診、内診、超音波検査があり、子宮や卵巣の状態、卵胞の大きさ、子宮内膜の厚みなどを見ることができます。

婦人科検診に行くと、まず、問診が行われ、月経の様子や生理痛の有無、性交の有無、妊娠の有無などが質問されます。そして、内診では直接、膣を指で触診し膣の様子や子宮口の様子を見ます。超音波検査では子宮の位置や形に異常がないか、子宮筋腫やポリープの有無、子宮内膜症がないかを見ています。また、卵巣の状態を観察することもできて、卵巣のう腫の有無や卵胞の大きさを確認しています。

カップルで行うブライダルチェック

結婚する前にカップルで行うことができるブライダルチェックというものがあります。ブライダルチェックとは女性が不妊の原因になる性感染症に罹っていないか、子宮頸癌などの病気にかかっていないかなどを調べることができます。また、妊娠中に感染すると胎児に重大な影響を与える感染症に対する抗体検査をして、ワクチンを接種することもできます。

男性のブライダルチェックでは精子を採取して、精子の量、数、濃度、運動率や形状をチェックします。妊娠・出産は二人で臨むものです。ブライダルチェックもカップルで受けることをおすすめします。

妊娠を希望するなら基礎体温をつけよう

基礎体温を記録することは妊活や健康維持にとても役立ちます。基礎体温は毎朝、同じ時間に起き上がる前に測りましょう。グラフ化することで、排卵日や生理予定日、妊娠しやすい日などが予測できるようになります。

基礎体温を測る理由

妊娠するには卵子と精子が受精することが必要です。女性の身体は毎月、卵子が排卵されます。その卵子が排卵されるときに合わせて性交することで、妊娠する確率を上げることができます。この排卵日を予測するのに一番、身近で簡単にできることが、基礎体温を測ってそのグラフをみて予測することです。

基礎体温は低温期と高温期に分かれていて、排卵日近くに最も低い体温を示します。グラフを見ることで、排卵日の予測をつけ妊娠しやすい日を予測することができます。

基礎体温を正しく測るポイント

基礎体温は毎朝、目覚めてすぐに測りましょう。寝たままの状態で起き上がる前に、毎日、口の中の同じ場所で測定します。

毎朝目覚めてすぐに測る

基礎体温は朝、起きてすぐ、起き上がる前に測りましょう。体温計は枕元に置いておいておくと、体を動かさずにすぐに測れるので便利です。毎日、同じ時間に測ることでより精度のよいグラフになります。基礎体温は高温期と低温期の差が0.3~0.5度とほんのわずかの差です。このわずかの差の動きを見るので、正確な体温を測定しないと正しいグラフを作ることができなくなります。誤差により、予測の精度が落ちることになるので、できるだけ正確に測るようにしましょう。

寝たままの状態で動かずに測る

基礎体温を測るときには、朝起きてそのままの態勢で測ります。寝返りをうったり、起き上がってしまうと正確な体温を測ることができません。また、起き上がってしまった場合などはもう一度、床に寝て30分程安静にしてから測定しましょう。基礎体温を夜、測定することも可能ですが、毎日、同じ状態を作って体温を測る必要があるので寝起きに測るのが一番、効率がよく簡単でしょう。

毎日同じ部位で測る

体温は測る場所で微妙に体温が変わります。正確なグラフを作成するには、毎日、同じ舌の下にある中央の筋の部分で測定しましょう。口の中でも微妙に温度が違うのできちんと同じ場所で測るのがポイントです。基礎体温は毎日、同じ条件で測ることが大切です。しかし、最初は慣れずに計測を忘れて起き上がってしまうこともあると思います。とりあえずは基礎体温を測ることを習慣化できるように、毎日測るということに努めてください。

基礎体温のグラフをつける

毎日、基礎体温を測定し、グラフに記録しましょう。グラフを見ると、低温期と高温期の2層になっているのがわかります。低温期の中でも一番、体温が低い日から数日の間に排卵すると言われています。この最低体温の日を含めた3日間が最も妊娠しやすい日です。基礎体温のグラフを付けると、排卵日や次の生理予定日が予測できたりします。自分の健康管理もできるのでグラフ化しておくことをおすすめします。

タイミング法にチャレンジする

タイミング法とは排卵日に合わせて性交することで妊娠の確率を上げる方法です。これには適応条件があり適応外だと、この方法で妊娠を望むことは難しくなります。自分で排卵検査薬や基礎体温で予測して挑戦することもできますが、病院で治療して排卵日を予測してもらうこともできます。

排卵に合わせて性行為をするタイミング法

タイミング法とは排卵日に合わせて性交することで妊娠の確率を上げる方法です。不妊治療の一番初めの段階です。タイミング法をするときに、一番大事なのは排卵日を予測することです。排卵日を予測する方法には、基礎体温を計測して予測する方法、排卵検査薬を使って予測する方法、病院で卵胞の大きさを測って予測する方法などがあります。

基礎体温を計測して予測する方法や排卵検査薬を使って予測する方法は、自宅で自分でできるのでまずはこの2つから初めてみるとよいかもしれません。

タイミング法の適用条件

タイミング法をするときの女性の適応条件は、膣や子宮があり、卵管が1つは通っていて排卵があることです。男性の適応条件は精子の濃度や運動能力に問題がなく、射精障害がないことです。この条件を満たし、女性が30代前半であるならばタイミング法の治療を始めます。タイミング法はタイミングをとりながら何周期か様子をみるため高齢の女性には適していません。

女性が高齢であったり、卵管や精子に問題がある場合や機能障害がある場合は、タイミング法はせず人工授精や体外受精の治療になることもあります。

病院で指導を受けることも可能

タイミング法をするときに、最も重要なのが排卵日を予測することです。自分で基礎体温や排卵検査薬で予測することもできますが、病院で治療して予測してもらうほうがより正確に排卵日を予測できます。病院でタイミング法の治療を行うときには、まず、卵巣や子宮、精子の状態を検査しタイミング法に適応しているかどうかを確認します。

そして、基礎体温の表を見ながら卵胞の大きさをみて排卵日を予測します。卵子は12mmの大きさになると、その後は毎日2mm程度大きくなり20mmを超えたころに排卵します。病院でタイミングをとってもらうと、より正確な排卵日が予測できますが、検査をしたり、卵子の大きさを測定するのに何度か通院する必要があり、診察料や検査料がかかります。

6周期で成功しなければ不妊の可能性

タイミング法を始めると、どれくらいで妊娠できるのか気になるところだと思います。タイミングを合わせたからと言って、すぐに妊娠できるわけではありません。しかし、89%の人は6周期までに妊娠しているというデータがあります。

このことから、タイミングを合わせたうえで、6周期を過ぎても妊娠しなかった場合は他に不妊の原因がある不妊の可能性があるため、早めに産婦人科で検査して原因を突き止めたほうが、妊娠への早道です。

妊娠しやすい体づくりのポイント

妊娠するには体の健康が一番重要になります。喫煙習慣は妊娠には悪影響しか与えません。また、太りすぎていたり痩せすぎていたりする人も妊娠しにくいので、栄養バランスの整った食事を規則正しく摂りましょう。妊娠するには葉酸も必要な栄養素です。妊活を始めたら摂るように心がけましょう。そして、適度な運動をすることで代謝や血流の促進をはかり妊娠しやすい体を維持するようにしましょう。

喫煙をしない

2013年に米国生殖医学会(ASRM)で報告されたものには、不妊症の原因の13%は喫煙によるものだということです。喫煙することにより、卵細胞は早く枯渇し、精子の濃度や数、運動率にも悪影響を与えます。また、精液中の活性酸素を増加させ、酸化することによりDNAの損傷が進むことで精子の奇形率も上がります。

受動喫煙でもその影響は大きく、妊娠率が半分に低下すると言われています。妊娠を望むのなら夫婦そろって喫煙はやめるべきです。

標準体重を目指す

妊娠しやすい体にするには、体重が重すぎても軽すぎてもいけません。女性不妊の原因の約12%は肥満ややせていることが原因になっています。BMI30異常の人は妊娠までに時間がかかり、流産のリスクも上がります。また、ダイエットなどで急激に痩せることにより、月経異常や第二度無月経になります。また、痩せすぎていると妊娠しても早産になる確率が高くなります。男性でもBMIが25以上になると精子の質が低下します。適切な体重を維持して妊娠しやすい身体にしましょう。

栄養バランスの良い食事を心がける

妊娠しやすい体を作るには、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。抗酸化作用のあるビタミンEを含む食品を摂取することで、卵子や精子の老化を防ぎます。このときに、ビタミンCやビタミンB群を一緒に摂取すると卵子や精子の粘膜に健康維持にもよい効果をもたらします。また、男性は亜鉛の摂取をすることで、精子の生成に必要なテストステロンを補うことができます。

食事は毎日、3食決まった時間に摂るようにしましょう。また、栄養素はいろいろな栄養素をバランスよく摂ることで体に吸収されやすくなります。このためには偏りのない食事が大切です。食事をするときには栄養素のことばかり気にして神経質になりすぎず、食事を楽しんでください。健康的なバランスのよい食事はホルモンバランスを整え妊娠しやすい体にします。

葉酸を摂る

妊活を始めたら、推奨されているのが葉酸の摂取です。これには口唇口蓋裂や神経管閉鎖障害を防ぐ効果があります。葉酸には脳や脊椎が形成されるときに重要な役割をしています。それ以外にも葉酸には妊娠初期の妊婦の貧血状態を軽減したり、流産を予防したりできます。

葉酸は妊婦の1日の摂取量は食品から480μg(マイクログラム)、サプリメントなどから400μg(マイクログラム)の摂取が推奨されています。妊活を始めたら意識して葉酸を摂るようにしましょう。

適度な運動をする

日々の適度な運動は妊娠をしやすい体にするにはとても重要です。日常生活の中で体を動かすようにしたり、ウォーキングなどをすることで、血の巡りがよくなり、筋力の維持にもつながります。また、基礎体温も高めることができるので、代謝を活発にすることができます。そして、骨盤内の血流がよくなることで、卵巣や子宮の機能を高めることもできます。

運動不足はホルモンバランスの乱れや新陳代謝の低下につながり体を冷やしてしまいます。適度な運動は血流をよくすることで、ホルモンバランスを整え、体の調子を整えることができます。また、運動後は副交感神経が優位になるのでリラックス効果も高まります。

妊活にチャレンジしよう

妊娠するにはまずは自分の体を健康な状態に保つことが必要です。規則正しい生活習慣や食生活でホルモンバランスを整えることから始めましょう。適度な運動は血流や代謝を促進することができます。ウォーキングやストレッチなど軽い運動を習慣にしましょう。

また、葉酸を摂取することで、妊娠しやすい体作りをしましょう。自分にあった妊活方法を選べるように婦人科検査を受けると安心です。妊活中は焦らず、ストレスをためないようにしましょう。リラックスして妊活することは妊娠への早道になるでしょう。。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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