妊活を始めて基礎体温をつけ始める人も多いですが、基礎体温と排卵日はどのような関係があるのでしょうか。正しい計測方法と基礎体温からどのようなことが読み取れるのかを知り、妊活に役立てましょう。また、異常を感じたら早めに病院を受診しましょう。
基礎体温から排卵日を特定することは難しいですが、排卵期という排卵が起こる期間を予測することはできます。また、基礎体温は月経周期やホルモンバランスが乱れている可能性があるかどうかなど1ヶ月の身体のサイクルを知ることができるため、特に妊活中であれば毎日記録しておきたいものです。
基礎体温は毎日最低2~3ヶ月は継続して計測することが大切です。毎朝身体を動かさずに同じ時間に計測する必要があるため、慣れるまで手間がかかりますが、自分に合った婦人体温計を使って測ってみましょう。
基礎体温は普通の体温を測る方法とは異なるので要注意です。基礎体温は普通の体温よりもわずかな温度差を計測するので慎重に測る必要があります。起きてすぐ身体を動かさずに測るのが正しく測るポイントなので、寝る前に体温計を枕元に置いておくと良いでしょう。
基礎体温は微妙な体温を測るので動くと正確性に欠けてしまいます。目が覚めたら身体を起こさずに手が届くところに体温計を置いておき、できるだけ身体を動かさずに計測しましょう。基礎体温は脇の下で測るのではなく、口にくわえて舌の下に体温計を固定して計測します。計測するときは寝返りをうったりせず、体温計を口元でしっかり固定しましょう。
基礎体温は時間がバラバラだと正確なグラフにならないため、毎日同じ時間に測るようにしましょう。毎日同じ時間に計測するのが難しい人はアラーム機能の付いた体温計などを利用すると良いでしょう。どうしても時間に誤差がでてしまった時は、まずは毎日測ることが大切なので計測時間がずれたことも合わせて記録しておきましょう。
基礎体温は小数点以下第2位まで計測します。基礎体温の低温期と高温期の差は正常であれば約0.3~0.5℃とわずかなものです。必ず普通の体温計よりもより細かく測れる婦人体温計を使って測りましょう。
基礎体温は体調やホルモンバランスにも左右されたりするので、2~3ヶ月ほどある程度続けて平均値を見るようにしましょう。2~3ヶ月記録していると大体の月経周期や排卵期がわかってきます。正常であれば基礎体温のグラフは低温期と高温期に分かれますが、グラフががたがたの場合は無排卵月経やホルモンバランスの乱れが起こっている可能性があるため直ちに病院で診てもらいましょう。
基礎体温からおおよその月経周期がわかります。そのため、排卵が起こる時期を予測することは可能ですが、排卵が起こる日をピンポイントで予測することは難しいです。基礎体温は1ヶ月の間にどのように変化するのでしょうか。
基礎体温には低温期と高温期があり、月経周期が予測できます。生理周期が約25~38日程度と異常がなければ、低温期は約14日間続きます。また、高温期は10日以上あれば正常です。高温期が10日以下と短い場合は黄体ホルモンの分泌が正常に行われておらず、黄体不全の可能性があるため要注意です。
月経期と卵胞期が基礎体温の低温期にあたります。月経期は黄体期に受精しなかった場合、古い子宮内膜が排出される期間です。卵胞期は月経の前半期間にあたり、卵を準備する期間です。低温期は生理周期が約28日の人で約14日続きます。
黄体期は黄体ホルモンが分泌され、受精卵が着床しやすいように子宮内膜が厚くなり妊娠に向けて準備する時期です。黄体ホルモンには体温を上昇させる働きがあるため、黄体期は高温期にあたります。この時期はなんとなく身体が熱く感じる人もいるでしょう。
低温期から高温期に変わるタイミングが排卵期です。低温期から高温期への推移は約1~2日かかるといわれています。体温の差は約0.3~0.5℃が望ましいでしょう。排卵期に卵巣から卵子が排出され、精子との出会いを待ちます。そのため、1ヶ月の間でもっとも妊娠しやすい期間といわれています。
排卵日は昔は最低体温日と言われていたが、そうとは限りません。基礎体温だけで排卵日まで特定するのは難しく、予測できるのは排卵期までです。排卵期のうちどの日かに排卵が起こっていると考えましょう。多くの人は基礎体温が最も下がった日から高温期に入った4日間あたりが排卵日といわれています。
最低体温日の前日から高温期になる4日間が排卵期にあたりますが、そのうち最低低温日の翌日が排卵日の人が多いです。しかし、これはあくまで統計のため、より確実に排卵日を知りたい場合は基礎体温の計測と排卵検査薬などを併用しましょう。
排卵日に基礎体温が下がらず、そのまま高温期に入る人もいます。しかし、低温期と高温期の差があれば異常はないでしょう。体温の差が約0.3~0.5℃あり、高温期が10日以上続いていれば良いといわれていますが、異常を感じたら病院で診察を受けるようにしましょう。
基礎体温で排卵期を予測することはできますが、排卵日を特定することは難しいです。基礎体温の計測と合わせて排卵検査薬の使用やおりものの観察をするようにしましょう。病院で卵胞の様子をチェックしてもらい、排卵日を見定めてもらうのも手段の一つです。
基礎体温だけで特定できるのは排卵期までで排卵日まで特定することはできません。また、排卵日は体調やホルモンバランスの影響でずれることがあります。基礎体温で予測する場合はあくまで目安にするようにしましょう。
排卵日を正確に特定するには基礎体温で周期を見ながら排卵検査薬を併用するようにしましょう。卵子が成長すると黄体形成ホルモンLHの分泌量が増え、排卵が起きます。排卵検査薬は黄体形成ホルモンLHが増えるタイミングを判定し、排卵日を予測します。月経周期が28日の人は大体月経開始日から11日目から計測を始めましょう。排卵検査薬に陽性反応があったひから翌々日までにタイミングをとると妊娠すやすいといわれています。
基礎体温と排卵検査薬で排卵日の予測結果がずれることがあります。排卵日はホルモンバランスの乱れなどで左右されやすいです。卵胞チェックといって体調の変化などがなければ病院で卵胞の成長具合を観察するなど検査もできるので病院で排卵日を予測してもらうのも良いでしょう。
排卵検査薬で陽性反応が出て24?48時間で排卵が起こります。よって、陽性反応が出てから3日間に間にタイミングを取ると妊娠する可能性が上がります。排卵検査薬は陽性反応があるまで毎日使わなければ排卵日がわかりませんが、1本あたり100円~300円程と買いやすい価格のため、より正確に排卵日を予測したいときにおすすめです。
排卵期になると量が増え、粘度が増えてきます。排卵期が終わると逆に粘度が減り、量が減ってきます。卵子が成長する低温期から増え始める卵胞ホルモンの影響で子宮頚管で分泌される粘液が増えてくるため、排卵期のおりものは粘り気があります。
基礎体温のグラフからは排卵期を予測できるだけでなく、ホルモンバランスが乱れている可能性や黄体機能不全など身体の不調を予測することができます。まずは2~3ヶ月続けてつけてみましょう。
生理周期は短くすぎても長すぎても問題があります。正常であれば28~35日くらいといわれています。生理周期が長すぎる場合、卵子の育ちが遅いことや、冷えやストレス、栄養バランスなどによって卵巣の機能が低下している可能性が考えられます。生理周期が短い場合は無排卵の可能性があります。生理周期に異常を感じたときはすぐに病院で診てもらいましょう。
基礎体温をグラフにつけたときに2層にわかれていない、ガタガタのグラフなどの場合は注意が必要です。グラフに大きな体温の差がなく、まっすぐに近いグラフの場合、正常に排卵されていない可能性があります。正常であれば低温期と高温期の体温の差は約0.3~0.5℃あります。
基礎体温のグラフがガタガタのときはホルモンバランスが乱れている可能性があります。質の良い睡眠をとることや、栄養バランスの取れた食事をすること、適度にストレス発散するなどホルモンバランスの乱れを引き起こす原因を改善するようにしましょう。
基礎体温の高温期への以降がゆっくりの場合、黄体機能不全の可能性があります。排卵後に体温が上がるのは、黄体ホルモンの作用で受精卵の着床をサポートするために起こります。正常であれば低温期から高温期への以降は1~2日間なのですが、3日以上かかる場合は黄体ホルモンが不足しているためと考えられます。
高温期の体温が低く低温期とあまり差が無い場合はホルモンバランスの乱れ、または無排卵の可能性があります。ホルモンバランスの乱れは食生活の乱れや睡眠不足など生活習慣を見直すことから始めましょう。無排卵の場合は、出血があっても排卵が起こっていません。そのため自分では判断が難しいため、低温期と高温期の差があまり無いときは病院で診てもらいましょう。
グラフに体温の差があまりないときは無排卵の可能性があります。無排卵といっても出血はあり、過多月経を起こす人もいます。月経過多の場合出血量が大量だったり、レバーのような血の塊が出ることがあります。無排卵月経は不妊の原因になるため直ちに診察を受けるようにしましょう。
基礎体温が正常かどうか見てみて、1つでも当てはまらないものがあるなら婦人科へ相談するのもひとつです。病院では卵胞チェックを受けることができ、卵胞の育ち具合を確認し、いつ排卵するか医師に予測してもらうことができます。また、卵胞の育ち具合が悪い場合は正常に排卵するために治療を受けることが出来ます。基礎体温に不安を感じたときは、病院で診察を受けるのがおすすめです。また、合わせて基礎体温に影響するホルモンバランスを整えるために自身の生活習慣の見直しも大切です。
基礎体温を上げることは妊娠しやすい身体を作るうえでとても大切です。基礎体温は多くの場合ホルモンバランスの乱れや冷えと関係しています。自身の生活習慣を見直して基礎体温の改善に繋げましょう。
基礎体温が低いとホルモンバランスの乱れの原因にもなります。基礎体温をアップすることで妊娠しやすくなると言われています。基礎体温が35度台など低い体温が続いているときは体質だと諦めずに冷え対策をして身近なことから改善していきましょう。また、病院で診察を受けて改善方法を聞いてみるのも方法の一つです。
身近に始められる方法で低体温を改善できる可能性があります。基礎体温が上がると妊娠しやすくなるだけでなく、基礎代謝がアップして痩せやすくなったり免疫力が高くなるなど様々なメリットがあります。自身の際活を見直すことから始めましょう。
過度なダイエットは栄養不足になり、最悪の場合月経が来なくなるなど危険です。ダイエット中も必要な栄養をきちんと摂り、適度な運動をして健康を心がけましょう。一日3食食べることは大切ですが、なかでも大切なのが朝食です。朝食を食べることでエネルギーを作り出すことができます。特にたんぱく質には身体を温める効果があります。たんぱく質が代謝され、血液となることで血液量が増えて血行が良くなり、身体が温まります。
暑い時期はつい冷たい飲み物や身体を冷やす食材ばかりを摂ってしまいがちですが、飲み物は夏でもできれば常温のものを選び、身体を温める食材を選ぶようにしましょう。身体を温める食材にはにんじん、ごぼう、かぼちゃなど赤やオレンジの色の濃い野菜や赤身の魚や肉などが挙げられます。代表的なものは生姜です。飲み物に入れたり、料理に入れて気軽に取り入れてみましょう。
身体を温めるにはゆっくりと湯船につかることが効果的です。シャワーで済ます方も多いが湯船につかることで体の芯から温めることができます。湯船に10分間つかることで体温を約1℃上げることができるといわれています。湯船につかるときはお気に入りの入浴剤やアロマを使ってリラックスできるようにするのがおすすめです。お風呂上りは身体が温まり暑く感じますがクーラーなどで身体を冷やさず、カーディガンを羽織るなどして身体を冷やさないように心がけましょう。
適度な運動で代謝をあげることで基礎体温も上げることができます。過激な運動をするのではなく、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動でも十分効果が得られます。なかなか運動する時間をとれない人は部屋でもできる簡単なストレッチがおすすめです。血行が悪くなることで身体が冷え、代謝が悪くなり、ホルモンバランスが乱れ、基礎体温の低下にも繋がります。ストレッチをすることで血行が良くなり、自律神経の働きをよくしてホルモンバランスを整えることに繋がります。
基礎体温は1ヶ月の自分の身体のサイクルを知るうえで重要な情報源の一つです。最低でも2~3ヶ月は継続してグラフにしてみましょう。グラフがきちんと低温期と高温期の2層に分かれているか、低体温が続いていないかを見極め、合わせて自身の生活習慣を見直し、異常を感じたら病院で診てもらうようにしましょう。
基礎体温に深く関係しているホルモンバランスは些細なことでも乱れやすいです。ストレスを抱え込まず、栄養がとれた食事を心がけ、良質な睡眠をとるようにしましょう。