2018.08.07

妊娠出来ない「からだ」になる理由とは?|男女別の不妊の原因を解説

ARTICLE

妊活という言葉がブームになる中、不妊に悩む夫婦が多くいて、その原因は男女ともにさまざまなものがあります。本記事では、男女別の不妊になってしまう原因や病気、「不妊かもしれない」と感じたときに検査を受ける目安の時期、検査の内容を解説します。

男女別の不妊の原因を解説

子供が欲しくても、できない体になってしまう不妊には、女性と男性のそれぞれに違った原因があります。不妊になってしまう原因や、もしかしたら不妊かもしれないと思ったときに、どのタイミングで検査を受けに行くべきなのか、どういった検査をするのかというのを詳しく解説します。

原因や検査内容を把握したうえで、今後のことを夫婦で話し合うきっかけにしていただけたらと思います。

女性が妊娠出来ない体である場合の原因

妊娠できないというのが、女性側の体が問題である場合の原因を解説します。

卵子や卵管の異常

ホルモンの異常によって、排卵ができなくなっている「無排卵月経」になっている場合や、排卵はしているけれど、何らかの原因で卵管が詰まっているために、卵子が通れなくなってしまう、卵子や卵管の異常が原因となることがあります。

無排卵月経は自覚症状がなく、月経のような出血もみられるので気づきにくいため、放置してしまうことが多いですが、基礎体温や排卵検査薬を使用することによって、分かることがあります。

子宮の異常

子宮筋腫や子宮の奇形、発育不全、子宮内膜症など、子宮の異常や病気によるものが原因の場合があります。また、子宮内膜症は卵管の周りに癒着を起こすことがあるので、卵管が詰まる原因になることもあるので注意が必要です。

定期的な検診によって発覚する病気もあるので、自治体などで公費検診などを活用して、積極的に検診をうけるようにしましょう。

抗精子抗体の分泌

異物を体内に入れないための免疫の力によって、精子を異物だと判断してしまうことがあります。すると、子宮頸管や卵管の中に抗精子抗体が分泌されて、精子を攻撃してしまいます。

そのため、精子の運動性が卵子に到達する前に失われてしまい、受精することができなくなってしまうので、不妊の原因になります。

男性が妊娠出来ない体である場合の原因

男性側が、妊娠できない体である場合の原因について解説します。

精子の異常

男性不妊のほとんどは、精子の異常といわれています。一度の射精で、通常は数億の精子が射精されますが、精子が少なかったり運動率が低かったりなど、なんらかの異常があると、子宮の前で99%の精子が死滅してしまいます。

そのため、卵子にたどり着く前に、ほぼすべてが死滅してしまうため、不妊の原因になってしまいます。

精管の異常

男性側の不妊の原因として、精管になんらかの異常があることも考えられます。生まれつきや、幼少期に鼠径ヘルニアの手術をしていて精管が細かったり、射精管が炎症や外傷によって癒着していたり、嚢胞と呼ばれるかたまりができていたりすることがあります。

その場合、精子が正常に作られていても、精子を外に出すことができないために、不妊の原因になってしまいます。

性機能の障害

性行為において、ストレスやプレッシャーなどが原因となって、「勃起障害(ED)」や「膣内射精障害」になってしまい、射精ができない状態に陥ることがあります。ストレスなどの心理的要因のほかに糖尿病が原因の場合もあります。

このような性機能になんらかの障害が起きている場合も、不妊の原因となります。

不妊の検査を受けるなら

もしかして不妊かもしれないと思ったときに、検査を受けるタイミングや検査内容について解説します。

タイミングは妊活をして1年以上経過してから

「不妊かもしれない」と感じるタイミングは人それぞれですが、目安として、避妊をせずに1年経っても妊娠しないのであれば、検査をうけたほうがいいようです。とくに、パートナーとの性交渉がうまくいっていないと感じたり、生理が定期的に来ていないなどの異変を感じている場合は、早めに検査を受けるようにしましょう。

不妊の検査は、まずは近くの病院で受診し、場合によっては、ほかの医院を紹介してもらうようにしましょう。男性も婦人科で、女性と一緒に検査を受けられる所もありますが、泌尿器科で治療を受けるようになることがあります。夫婦で検査や治療が受けられる、不妊に特化している医院もたくさんあるので、インターネットで調べてから行くのもよいでしょう。

男性は精液検査のみで女性は多岐に渡る

男性の不妊検査は、精液を採取して精子の様子を一度調べる検査のみですが、女性はさまざまな検査をしなければなりません。子宮や卵巣の様子を検査する内診、血液検査、ホルモンの分泌量などを調べる検査、子宮と卵管の様子を調べる子宮卵管造影検査、排卵時に性行為をして精子の動きや状態を調べるフーナーテストなどが代表的なものです。

生理周期や排卵日などを考慮して検査をするものもあるため、全て調べるには1~2カ月程度の時間がかかります。さまざまな検査で、医師から妊娠がしやすくなるアドバイスや、排卵をしているかのチェックなども行われるので、女性は何度も通わなければなりませんし、少々つらい思いをしなければならないかもしれません。しかし、早めに検査に行くことによって、妊娠できない原因が分かります。

妊娠出来ない原因を検査で知ろう

妊娠できない体になってしまうことは、先天性なものから外傷が原因になってしまうもの、ストレスなども大きな原因になってしまいます。もし夫婦で妊娠を望んでいるのであれば、「不妊かもしれない」と感じた時点で、パートナーと検査を受けるようにしましょう。

検査を受けることによって、原因が分かります。そのうえで、不妊治療を受けたり医師にアドバイスをもらったりすることで、解決する場合もあります。中には、不妊の検査によって重大な病気が発覚する場合もあります。まずは、夫婦で妊娠についてよく話し合い、検査を受けて原因を知ることから始めるようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。