基礎体温には低温期と高温期がありますが、実際に何度のことなのか分からない方も多いはず。判断するためには、低温期と高温期の温度差で判別することがポイントです。基礎体温の計測は妊活の第一歩。朝の習慣に取り入れていきましょう。
妊活として、または、自分の身体のリズムを知るためなどの理由で、基礎体温を計測している方は多いことでしょう。一般的に基礎体温は、低温期と高温期の2層に分かれることが理想といわれています。
しかし、この高温期とは何度くらいのことを指すのか、きちんと把握できていないという人もいるのでは?そこで、ここでは高温期の見わけ方や、妊娠時の高温期の変化について解説したいと思います。自分の体のサイクルを知るためにも、きちんと把握しておくようにしたいですね。
基礎体温には個人差があり、一概に何度と数字で示すことが難しいです。低温期と高温期の温度差などを把握しておくことで、自分の低温期や高温期を知ることができます。そのためにはまず、3周期以上は計測を続けて、自分の体温を知ることから始めてみましょう。
低温期は人によって変わってきますが、平均は36.1~36.4℃といわれています。高温期に比べて、0.3~0.5℃ほど低温になることが多いです。
基礎体温計は、デジタルのものだと正確に計測できない可能性もあるため、水銀タイプのものを使用することをおすすめします。
高温期は低温期に比べて、0.3~0.5℃上がるため、人にもよりますが、36.8℃ほどが平均温度になるようです。低温期と高温期の温度差は、1周期で分かるものではありません。
したがって、2周期~3周期といった長期間の計測を行ったうえで、自分の低温期、高温期の体温を把握するようにしましょう。
基礎体温には個人差があり、人によっては36.5℃が高温期の体温の人もいれば、36.8℃が高温期の体温の人もいます。一般的な数値ではなく、自分の低温期の体温と比較して、判断するようにしましょう。
また、基礎体温は目安なので、何度以上なければならないといった約束事はありません。ゆったりとした気持ちで過ごすことも大切です。
基礎体温を計測して記録することは、妊活の第一歩ともいえます。それは、周期のリズムが分かり、排卵日を予測できる点が、最も大きな理由といえるでしょう。基礎体温を測るメリットを理解したうえで、毎朝の習慣に取り入れてみましょう。
生理がある女性にとって、正常な生理であることはとても重要です。激しい生理痛を伴ったり、期間が短かすぎたり、または長すぎたりすると、正常とはいえません。その場合、正常に排卵されているのかも不安なところ。排卵が起こっていなくても、生理はくるからです。
基礎体温では、体温の上昇下降から排卵の有無が判断できます。そして、基礎体温の温度の違いで、排卵日を把握し、妊娠しやすい時期を予測や特定ができます。そのため、妊娠希望の方が行う最初の妊活行動ともいえるのです。
毎日基礎体温をつけていると、温度に変化があれば、自身の体調の良し悪しも把握できます。基礎体温の計測を始めた頃は、ガタガタのグラフになることも。それは、ストレスや生活習慣の乱れによるものと判断することもできます。
基礎体温の計測は、自分の身体と向き合って体調管理をしながら、無理をしない過ごし方や、生活習慣の見直しをする方法としても役立ちます。
基礎体温を計測していると、生理が始まるころに低温になるため、生理の予測が可能です。難しく考えずに、低温期が近づいたら生理が始まると捉えておきましょう。
生理日が予測できると、旅行などのスケジュール調整がしやすくなったり、予定を詰め込まずに、ゆったりと過ごすようにすることもできるわけです。
排卵から次の生理まで続く高温期。妊娠した状態になると、その高温期が継続します。高温期が続くようであれば、自分の身体の変化に注意するようにするとよいでしょう。基礎体温の計測が習慣化しており、自分の体温を把握している方であれば、高温期が2日長く続いただけでも判断できる方もいます。
妊娠をすると、高温期が3週間以上続きます。自分の基礎体温のサイクルを把握している方であれば、高温期が2日以上続くようであれば、妊娠の可能性が高くなります。高温期が継続する理由は、受精したのちに分泌される「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」が、黄体を刺激するためといわれています。
生理予定日を過ぎ、まだ高温期が継続していると、妊娠初期症状が現れ始める方も。生理予定日を1週間過ぎても高温期が続いている場合は、妊娠している可能性が高いので、産婦人科で受診することをおすすめします。妊娠初期症状の出方には個人差があるので、基礎体温から判断するようにしましょう。
妊娠をすると、高温期の体温よりさらに体温が上がるため、熱っぽいと感じる人が多いようです。また、寒気を感じるケースもあり、風邪の症状とよく似ているという特徴があります。
風邪との大きな違いとしては、着床出血があったり、おりものが変化したりするので、注意して観察するようにしましょう。
高温期の女性の身体は、妊娠を継続しやすい身体へと変化していきます。受精卵が着床するための子宮内膜が分厚くなったり、黄体ホルモンが分泌されたりします。妊娠を継続させるために必要な、黄体ホルモンが高温期を作り出すというわけです。
高温期は、卵子を放出し終えた卵胞が黄体化し、黄体ホルモン(プロゲストロン)を大量に分泌する時期でもあります。よって、黄体期とも呼ばれています。
プロゲストロンには、子宮内膜を維持したり、妊娠を継続させたりする働きがあります。基礎体温を上げる作用もあるため、基礎体温が高温になるというわけです。
妊娠をすると受精卵を温めるため、妊娠初期は高温期が続きます。受精せずに妊娠に至らない場合は、身体を温める必要がないため、低温期に移行するという仕組みになります。
個人差はありますが、高温期が3週間以上続くようであれば、妊娠している可能性が。それを判断するためにも、3周期ほど基礎体温の計測を続け、自分のサイクルを知っておくことが重要です。
基礎体温の計測は、妊活のためだけでなく、自分の身体のサイクルを知るためにも、とても有効です。計測してみると、理想通りのグラフの形にならないことも。しかし、基礎体温には個人差があるので、低温期や高温期については、何度なければならないという定義はありません。
低温期と高温期の温度差に注目しながら、ストレスや生活習慣の見直しを行い、キレイに2層に分かれると判断しやすくなります。基礎体温の計測を習慣化することは、妊活中の方だけでなくすべての女性にとって、さまざまなスケジュールを組むうえでも、有効に使えるものになるでしょう。