妊活中の女性にとって、身体の変化が妊娠によるものなのかは気になるところ。受精後に吐き気を感じた場合、妊娠ではないものと考え、他の要因を探りましょう。妊娠による吐き気を感じるのは着床後。自分の身体の変化をしっかりと見極める必要があります。
妊活中の女性にとって、妊娠したのかどうかは少しでも早く知りたいところ。そこで妊娠の兆候などを調べると、ネット上ではさまざまな情報が飛び交っています。なかには、受精後に吐き気があったという話もあり、気になっている人もいるのでは?
そこでこの記事では、受精をしたら吐き気はあるのか、もしあるならどのような症状なのかについて取り上げたいと思います。あまり噂話に振り回されずに、正しい知識を得てしっかりと見極めましょう。
受精後から着床までは、体内のホルモンバランスに変化はないため、吐き気などの妊娠超症状は現れません。受精卵が子宮内膜に着床することで、女性の身体は妊娠したと認識をします。そして、妊娠を継続させるために必要な、黄体ホルモンやhCGホルモンを大量に分泌するなど、身体に変化が現れ始めます。
その影響で、着床後には吐き気を始めとする妊娠初期症状を感じ始めます。受精後の頃から、妊娠への期待も高まり、身体の変化に敏感になりがちですが、受精後に現れる身体の変化は、妊娠とは別の要因があると考えるようにしましょう。
受精後から着床前の時期に、妊娠が原因で吐き気などの症状が現れることは、ないと考えましょう。妊娠初期症状として吐き気を感じるのは、着床後のタイミングになります。もし、吐き気などの症状を感じたら、他の原因を探ってみるとよいです。
妊娠は受精卵が着床して、初めて成立します。着床すると、hCGホルモンの分泌量が変化し、それに伴い身体にも変化が現れます。
hCG値とは、ヒト絨毛性ゴナドトロピンと呼ばれ、妊娠をしたときから少しずつ増えていくので、妊娠判定をする基準となるものです。着床前の体調の変化は、他に原因があると考えるとよいでしょう。
受精卵は、6?7日ほどかけて子宮へと移動し、その後着床します。5日目では、まだ着床している可能性は低いので、その吐き気は他の原因によるものと考えられます。
吐き気ではなく、下腹部痛を感じ着床痛と思う方もいるでしょう。しかし、着床前のタイミングでは、着床痛は起こりません。この下腹部痛は、妊娠超初期症状とよく似た症状がある「月経前症候群」の可能性が高いです。
受精卵は6?7日ほどで着床するので、受精後6日目頃の吐き気は、着床による可能性は十分考えられます。着床したときの症状は、吐き気以外にも下痢や微熱、胸が張る、頭痛、腰痛、おりものの変化などが挙げられるので、身体の様子をしっかり観察して判断するようにしましょう。
着床後に訪れる吐き気は、妊娠の可能性によるものが考えられます。つわりと呼ばれる妊娠初期症状の一つとして、とても多くの女性が体験したことのあるもの。吐き気の原因には、どんなものが考えられるのでしょうか。
着床後、ホルモンの一種であるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は日増しに増加し、脳の嘔吐中枢を刺激するため、吐き気が起こると考えられています。
また、hCGは妊娠黄体を刺激し、エストロゲンとプロゲステロンの分泌を促します。そのプロゲステロンが消化器平滑筋を弛緩させることも、原因と考えられています。
吐き気を催すのはつわりの症状のひとつ。妊娠初期(4週?15週)のつわりの原因は特定されていませんが、ホルモンのバランスの変化によるもの、アレルギー性によるもの、妊婦の体が酸性に変わるため、身体を休めるための警告など、いくつかの諸説があります。
このような症状が出始めたら、無理をせず身体をいたわるようにしましょう。
妊娠後期(28?39週)に胎児が大きくなると、胃が圧迫されて、胃のもたれやむかつきなどの原因になる可能性が考えられます。この症状は、妊娠後期つわりとも呼ばれ、感じている方は非常に多いです。
対策としては、食事を少量ずつ複数回に分けて食べるなどしましょう。それでも改善されない場合は、担当医に相談することがおすすめです。
受精卵が着床すると、エストロゲンとプロゲステロンが分泌されて、自律神経が乱れがちになります。自律神経が乱れると腸の機能が低下し、便秘や下痢を起こしやすくなる傾向が。また、体温調節も乱れるので、下痢をしやすくなるといわれています。
下痢が原因で流産を心配する方もいますが、赤ちゃんへの影響はほぼないと考えましょう。しかし、体調不全になるおそれがあるので、脱水症状にならないように、しっかりと水分補給することが大切です。
また、消化のよい食事を心がけましょう。身体を冷やす食材は避け、温かい飲み物などを意識して摂取するようにし、下痢が長引かせないようにすることが大切です。腹痛や寒気、吐き気を伴う下痢の場合は、すみやかに医師の診断を受けるようにしましょう。
受精後に吐き気が現れ始めた場合、妊娠が原因ではないことが多いです。つわりと思っている方も、本当は他の病気が原因の場合もあるので、必ず産婦人科で診察を受けるようにしましょう。着床後は、妊娠初期症状の一つとして吐き気を感じる方も多いです。
妊娠してから3~4カ月ぐらいまでは、つわりが原因で体調がすぐれないことも多いので、無理をしないことが大切。ゆっくりとお風呂に入ったり、好きな音楽を聴いたり、妊娠中でも安全なアロマを焚いたりするなど、自分に合ったリラックスできる時間を作るようにしましょう。
妊活中の女性にとって、受精後から妊娠への期待と不安が高まり、身体の変化に敏感になりがち。しかし、受精後から着床前のタイミングで、妊娠初期症状のような体調の変化は現れません。気になる変化を感じた場合には、他の病気が潜んでいる可能性もあるので、医師に相談するようにしましょう。
着床後は、妊娠初期症状を感じる方も少なくありません。妊娠検査薬や医師の診断によって、陽性となった場合には、身体の変化と上手に付き合っていくように、心がけることが大切。あまり敏感になりすぎずに、ゆったりとした気持ちで、リラックスした状態で過ごすようにしましょう。