「二人目不妊を克服したい」「どうやったら不妊を克服できるのだろう」と悩んでいる女性は意外に多いです。しかし、一人目ができたのだから二人目を妊娠できる可能性は大いにあります。今回は、二人目不妊の原因や克服方法についてチェックしていきます。
一人目ができたから、二人目も簡単にできると思っていたら、なかなか妊娠で着ない…。こんなふうに悩んでいませんか。
しかし、二人目が妊娠できないのには原因があり、その克服法もいくつもあります。しかも一人目の不妊治療と違い、大金をかけずに治療できるケースも多いです。「どうして?」・「どうすればいいの?」そんな疑問を解決していき、妊活にいかしていきましょう。
まずは、一人目はすぐできたのに、二人目がなかなかできない不妊について見ていきましょう。
妊娠しづらかったり、妊娠できない状態を「不妊」といいます。世界保健機関(WHO)や日本産婦人科科学会では、一年以内に妊娠しない状態を「不妊」と定義しています。
不妊には、妊娠歴がない不妊症「原発性不妊症」、一度でも妊娠した事実がある不妊症「続発性不妊症」の2種類があります。二人目不妊症は、続発性不妊症にあたります。ちなみに二人目不妊は、授乳期間は除くので、断乳・卒乳してからの期間を数えます。
国立社会保障人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」によると、現在日本では、約5.5組に1組の夫婦が不妊に悩んでいるといわれています。およそ50万人の人が、不妊治療を受けていると推測されています。
日本の不妊治療の現場を20年以上見てきた、一般社団法人・日本生殖医学会の幹事長であり、「亀田IVFクリニック幕張」の院長を務める原田竜也先生によると、二人目不妊で悩んでいる夫婦は、地域差はあれど、日本全国に増えているといいます。
ここでは、二人目不妊の原因について見ていきましょう。
一人目を出産したあとに、出産後感染を起こして子宮内の環境が悪くなったり、卵管が詰まったり、排卵周期にトラブルが起こったりすることで、妊娠しづらくなっていると考えられます。出産後感染の原因としては、母親の膣の常在菌からの感染が考えられます。
感染症が起こる可能性が高くなる具体的な要因としては、貧血・細菌性膣炎・帝王切開・分娩後の出血過多などさまざまなことがあげられます。また、排卵周期が変わったり生理不順になるなどの体の変化も、原因として考えられます。感染症は、通常は抗菌薬を使って治します。
人によってストレスの度合いは違うものの、初めての育児では、多くのお母さんがストレスを抱えるものです。寝不足や疲れ、孤独感、自由のなさ、思い通りにいかない育児、家事との両立など、さまざまなストレスが出てきます。そしてストレスが大きくなってしまうと、排卵が起こりにくくなることがあります。
また、育児に追われ、夫婦生活のタイミングが合わず、排卵日を逃してしまい、その結果、不妊になることもあります。
年齢も不妊の原因の一つです。卵子や精子も、私たちと同じように老化していきます。卵子の質は、20代後半から少しずつ低下し、35歳を過ぎるとさらに下がります。また、卵子だけではなく、精子も質が悪くなっていきます。
男女ともに個人差はあるものの、40歳を越えると、妊娠できる確率が、がくんと下がってしまいます。さらに女性は年齢があがるにつれて、婦人科系疾患になる確率も上がるので注意が必要です。
二人目不妊を克服するために、必要なことを見ていきましょう。
仕事・家事・育児などのストレスをため続けることは、妊活するうえでとてもよくありません。特に、1日の半分を過ごす仕事場でのストレスは大きくなりがちです。
経済的に負担になる場合は、フルからパートに切り替えるだけでも、ストレスの度合いは変わってくるでしょう。自由な時間が増えたことで心にもゆとりが持てて、好きなことをできる時間も確保できます。それがストレス発散になって、体と心の状態を整えられるでしょう。
不妊に限らず、健康でいるために大切なのが食事です。きちんと栄養のバランスがとれた食事をすることが、妊活するうえでも大切になります。
食事をとるのにおすすめなのが、葉酸や大豆製品です。特に葉酸は、赤ちゃんが育つうえで大事な栄養分です。ホウレンソウや芽キャベツ、春菊などの野菜に葉酸が含まれています。葉酸は、調理段階で失われやすいので、温野菜や和え物などの調理法がおすすめです。しかし、妊活する女性は1日48μg(マイクログラム)の葉酸を摂ったほうがよいので、サプリで摂ることもおすすめです。
また、大豆製品は女性ホルモンと似た働きがあるので、こちらも毎日食べることをおすすめします。肉類や油ものは避け、栄養が偏らないようにバランスを考えて食事をとりましょう。
二人目不妊の原因は人それぞれです。自分の不妊の原因は何なのか、よく考えてみましょう。もしかしたら、原因は一つではないかもしれません。
しかし、不妊の原因がいくつかあったからといって、落ち込む必要はありません。自分ができること、しやすいことから始めていけばよいのです。ストレスは妊活するうえでも大敵なので、悩まずに自分の体調に合わせて少しずつ治療しきましょう。