「仕事や育児で疲れて性行為をする時間があまりないけど、子どもは欲しい」と思っている女性は現代の日本社会で少なくないでしょう。この記事では排卵痛を活用して効率的に妊娠する方法や加齢に伴って排卵痛がひどくなった人への原因と対処法も見ていきます。
妊娠するためのベストタイミングを知るために重要な「排卵日」。この排卵日前後で排卵痛は起こるので、妊娠排卵痛も妊娠するための大事なヒントと思っている方も少なくないでしょう。妊娠排卵痛とは何か、妊娠するタイミングを知るにはどうすればいいかなどを見ていきましょう。
排卵日は妊活中の女性にとって、知っておきたい大切な日です。しかし、排卵痛があった日が排卵日とは限りません。まずは排卵痛と排卵日の関係について見ていきましょう。
妊娠排卵痛は生理予定日の14日過ぎたあたりで起こる下腹部や腰痛のことをいいます。この排卵痛を感じた日を排卵日と考えている人が多くいます。その誤った知識は、妊娠がなかなか成立しないことにもつながっています。
排卵痛は、排卵日だけではなく、排卵前や排卵後に痛みを感じることもあります。卵子の受精可能な時間は排卵後たったの6~8時間程度といわれています。そのため、排卵後の排卵痛後に性行為を行っても、受精できません。したがって、排卵痛だけで排卵日を特定するのは難しいでしょう。
排卵日を生理開始から14日後と認識していたり、基礎体温の低温期から高温期に切り替わる時と思っている人が多いですが、実はそれは確実ではありません。排卵日は人それぞれ違います。高温期に入る直前に排卵する人もいれば、低温期に急激に体温が下がる日に排卵する人もいます。
排卵日は低温期から高温期の前後と認識しておかなければなりません。排卵日を意識し、基礎体温を測る人は多くいます。しかし、排卵日を間違って認識してしまいなかなか妊娠できずに悩んでいる人はたくさんいます。
妊娠をしたいけど、性行為のタイミングはいつがいいのでしょうか。ベストなタイミングとはいつなのか見ていきましょう。
排卵日当日のみが妊娠可能性が高いと思われがちですが、実はそうではありません。アメリカの生物学者デビット・ダンソン博士による妊娠の確率が高い性行為日の統計によると、排卵日の2~3日前に性行為を行うと妊娠確率が上がるとのことです。
1回の射精で約2~3億個の精子が出ますが、普段女性の膣内は酸性の為精子にとって生存しづらい環境で、わずかな精子しか生きることができません。しかし、排卵日前からアルカリ性に傾き始めるため、受精環境が整うので妊娠の確率がアップするのではないかといわれています。
排卵痛が起きると排卵に関係する子宮や卵巣などの下腹部周辺が痛んだり違和感を感じますが、排卵痛=排卵日とは限りません。現代の医学では排卵痛が起こる原因は4つあると考えられています。それらの痛みは排卵前から痛むものもあれば、排卵時や排卵後に痛む場合もあります。
卵子の寿命は24時間、精子の寿命は2~3日です。排卵痛は排卵後に起こることが多いので、排卵痛だけを頼りに妊娠のタイミングをはかるのは避け、他の方法と併用しながら妊娠のタイミングを予測しましょう。
排卵痛の原因は何なのでしょうか。痛みを感じる時期とともに見ていきます。
排卵痛の原因は「卵胞の発育、卵胞の破れ、破れに伴う出血、卵胞に出血が溜まる」の4つが考えられます。排卵痛の原因が人それぞれ違うように、排卵痛の痛み方も千差万別で、症状を感じる人もいれば感じない人もいます。
排卵痛を感じる時期を排卵前、排卵日、排卵後と分けて考えてみましょう。排卵痛の痛み方は、排卵前は卵巣の腫れによるもの、排卵日は腹膜を刺激することによるもの、排卵後は体内のバランスが崩れやすくなることによるものといったように卵胞の動きによって変わってきます。
排卵痛の痛み方は排卵の前後で違い、また痛む箇所も人それぞれ違ってきます。
排卵前から排卵後までは痛み方が違ってきます。排卵前は下腹部が張った状態でチクチクした感じで排卵後はおさまります。排卵日は排卵前より強いチクッとした痛みになります。卵胞が破れた時の出血が腹膜を刺激することで重い痛みが脳に伝えられ感じるとされているからです。
排卵後はホルモンバランスが崩れるため不調を感じやすく、排卵直後は排卵前と同じような痛みが出ることがあります。
排卵痛は、腰痛、頭痛、乳房痛や下腹部の痛み、生理痛のようなイライラなどさまざまな痛みとなって感じられます。また痛み以外にも肩こりや眠気等を感じる人もいます。さらに同じ人でも月によって違う痛みを感じる場合もあります。
排卵痛の痛みはどうやって対処すればいいのか見ていきましょう。
痛みを和らげる対処法として、規則正しい生活を送ることが大切になってきます。睡眠不足はホルモンの分泌の低下を招く1番悪い生活習慣です。深い眠りは女性ホルモンの分泌だけでなく、ストレスホルモンを抑制してくれる働きもあります。リラックスした状態で体を休めましょう。
また、食生活も大事です。ナッツ類や大豆食品、青魚などはホルモン分泌を高める食材なので、積極的に摂るといいでしょう。
どうしても排卵痛がおさまらない場合は、飲み薬を飲むのも一つの手段です。低用量ピルは副作用が少ないので活用している人も多いです。しかし、排卵自体を止めてしまうので、妊活中の人にはおすすめできません。
毎回ではなく一時的な痛みの場合、市販薬の生理痛向けのものや、解熱剤は効果的です。しかし、効果には個人差があります。
また、東洋医学的に見ると肝臓機能の低下が不調に繋がるので、漢方薬の使用で体質改善をするのも効果的です。ただし、漢方薬は効果が出るまでに時間がかかるということを頭に入れておきましょう。
排卵痛で排卵期を予測するのではなく、目で見て判断できる方法が3つあります。
排卵痛は排卵の前後に感じることが多いものです。排卵日も人それぞれで、基礎体温の低温期から高温期の前後です。また、卵子の寿命は24時間、精子の寿命は2~3日しかないので、タイミングが重要です。正しい知識を持つことが妊娠への第1歩です。
排卵痛と生理痛は違います。また、他の病気の可能性もあります。自分はどの痛みなのか把握しましょう。
排卵痛は生理前におこり、2~3日で治まります。また、出血は薄く透明感があり、おりものに混ざる事があります。生理痛は生理開始から始まり、ドロッとしたどす黒い経血が出ます。
排卵痛が長く続く場合、卵巣出血(排卵後に起こりやすい)や子宮内膜症(30~40代に発症することが多い)、卵巣嚢腫(若い女性に多く、自覚症状のない病気)など他の病気の可能性があります。
妊娠排卵痛は妊娠するための大きなヒントです。しかし、妊娠する確率を効率よく上げたい場合、他の方法と併用することが大切になってきます。さまざなま方法を試してより正確に妊娠しやすい日を把握していきましょう。