赤ちゃんを授かるには、排卵のタイミングで受精ができるように性交渉をする必要があります。では、その排卵のタイミングは、どのようにして知ることができるのでしょうか?自分の排卵日を予測することで、有意義な性交渉を行えるようにしましょう。
妊活をしている夫婦にとって、性交渉する有効なタイミングを知ることはとても重要ですよね。もしも排卵日が分かれば、それに合わせて効果的に性交渉を行えます。
これから、セルフで排卵日を知ることのできる方法をいくつか紹介していきます。それらを組み合わせることで、より正確に排卵日の予測しましょう。
排卵の起こるタイミングは人によりますが、大体月経前の17日頃に起こるケースが多いようです。大体の生理周期を把握していれば、そこからタイミングを割り出すことも可能です。
排卵予定日の前になったら、排卵検査薬を使用して確認してみましょう。使用するタイミングは、およそ月経予定日の17日前といわれています。排卵検査薬は、排卵すると分泌される「黄体ホルモン」が、尿中にどの位混ざっているかを調べる道具です。計測のタイミングとしては、排卵の時期の約1日前から計測できます。
排卵後?生理前までの高温期は、約12?14日程度続きます。そして、排卵は高温期になる前の、低温期の終わりに起こります。無事に排卵が終わると、身体は卵子を守るため、高温に切り替わるのです。排卵検査薬を、バッチリのタイミングで使用するためには、排卵している低温期最後分の日数を足して、月経予定日の17日前がよいとされていますが、これもやはり個人差があります。
17日前を守らなくても、基礎体温の記録やアプリなどで、自分の排卵予定日が分かるようならば、その1日前に使用してみましょう。
排卵検査薬を使用すれば、大体の排卵時期がわかりますが、その使用タイミングを決めるには、日々の基礎体温を記録することが重要です。女性の体温は、低温期のあとで排卵が完了すると、今度は高温期に切り替わります。
この低温期と高温期の切り替わる瞬間で、排卵が行われるのですが、これを捉えるためには、日々正確に基礎体温を記録する必要があります。婦人体温計を用いて、なるべく毎日同じ時刻に同じ条件で、測り続けましょう。
自分で排卵期を捉える自信がないという方は、産婦人科で排卵の確認をしてもらえます。こちらも、毎日基礎体温を記録して、定期的に超音波検査を行い、卵胞の育ち具合を確認してもらって排卵日を予測します。
生理不順だったり、基礎体温がうまくそろわないという方も、まずは相談してみることをおすすめします。
最近はメディアの発展に伴い、妊活に役立つアプリもたくさん開発されています。いろいろな妊活アプリがありますが、そのほとんどに生理周期の予測機能がついています。自分の過去の生理記録や、次の生理予定日を入力するだけで、排卵予定日を自動計算してくれます。
手軽にダウンロードができ、操作も簡単なアプリですが、これらは細かい個人情報までは入力できないので、確実性に欠けてしまいます。精密な予測は困難ですが、大まかな予想には大変便利なので、ほかの方法と併用して使用することが望ましいです。
道具に頼らずに、排卵のタイミングを知ることはできないのでしょうか。ここでは、排卵の際に身体に現れる変化を見ていきましょう。
排卵日付近になると、おりものの量が増加します。それは、いつもはウイルスなどの異物が侵入しないように乾いていた子宮が、精子をスムーズに迎えるために、おりものの分量を増やすからです。
排卵前のおりものがサラサラしているのに対し、排卵日近くのおりものは粘度が増してきます。トロッとしたおりものが増えてきたら、排卵日直近のサインです。
排卵痛といって、卵胞から卵子が排出される際に、子宮付近で痛みを感じる場合があります。全ての女性が、経験するわけではありませんが、敏感な人は感じ取れるかもしれません。
排卵予想した日程付近で、子宮の周辺が痛めば、それはまさに排卵痛かもしれません。
排卵日が近づくと、胸が張ってきます。この現象は、黄体ホルモンの仕業で起こります。ホルモンの分泌が活発になると、乳腺が妊娠に備えて発達し、胸が張ったり乳首が痛くなることがあるのです。
これも個人差がありますが、人によっては生理前まで続きます。
おおよその排卵日が判明したとして、どのタイミングでの性交渉が効果的なのでしょうか?妊娠の確率を上げる近道はあるのでしょうか?
妊娠するために、ベストな性交渉のタイミングは、排卵前の数時間です。排卵検査薬が陽性を示したら、なるべくすぐに性交渉をしましょう。なぜ排卵前の数時間がベストなのかというと、排卵後の卵子の寿命は約24時間しかないからです。それに対して、精子は2?3日程生存できます。
受精する能力は、新鮮なほうが高いのですが、射精のあとに受精可能な状態になるまでには、数時間かかります。寿命が短い卵子に対して、寿命が長く準備期間のある精子。このことを踏まえると、排卵の数時間前には精子が子宮に待ち構えていることが、重要ということになります。
ベストタイミングは、排卵の数時間前の性行為ですが、そこまで精密に予測することは困難です。もし余裕があれば、排卵予定日の約5?6日程度前から、2?3日間隔で性交渉を重ねることをおすすめします。
もし、タイミングを計ってチャレンジしてみても、妊娠しなかった場合は、あきらめずに6周期はチャレンジを続けましょう。不妊ではない夫婦が、6周期までに妊娠できる確率は89%だといわれています。数回試しても妊娠しないという夫婦は、健康な夫婦でも少なくないのです。
しかし、6周期を過ぎても妊娠しない場合は、何らかの原因がある可能性が出てきます。6周期、遅くとも12周期で結果が出なかった場合は、勇気を持って産婦人科に相談してみましょう。
排卵のタイミングを狙って行う性交渉1回よりも、排卵日前から頻回に行う性交渉の方が妊娠率は上昇します。それは卵子や精子の寿命にも関係しますが、性交渉を繰り返した女性の方が粘液の分泌も良くなり妊娠しやすいからです。
もしも、排卵日の予測ができていて余裕があるのなら、1回の性交渉で終わりにするのはもったいないです。より確実な妊娠を目指すため、排卵日前から子宮に新鮮な精子を送り込み、受精する確率を上げましょう。
妊活といってもいろいろな取り組みがあるため、何をしようか迷ってしまうかもしれません。しかし、闇雲にあれこれ試すよりは、排卵の仕組みを知り、有効なタイミングを見極めながら、少しでも成功確率を上げるように妊活に励んでいきましょう。