2018.08.08

【流産後に妊娠出来ない可能性をぐっと低くする】女性の体と心のケア

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流産をしてしまうと、精神的にも身体的にも大きなダメージを受けてしまいます。その後なかなか妊娠ができないと、さらに自分を責めてしまう女性も多いです。本記事では流産したあとの身体のケアや、流産したことへの向き合い方などについて取り上げます。

流産後妊娠出来ない方の体や心のケアについて

すべての妊娠のうち、約15%は流産が起こるといわれており、珍しいことではありません。しかし、心にも身体にも大きなダメージがかかり、さらにそのあとでなかなか妊娠できないとしたら、より大きな負担がかかるでしょう。

今回は、流産をしたあとで、なかなか妊娠できない方へのケアの仕方について考えていきます。自分が思っているよりも大きなダメージを受けているので、流産後の心と身体のケアが大変重要です。

流産後に妊娠出来ない方の体のケア

流産後の身体のケアについてご紹介します。

1カ月以上は休むことが必要

流産をしてから1カ月以内にトラブルが出た場合、100日以内に治療しなければ、妊娠しにくい身体になってしまうといわれています。この1カ月から100日までの間は養生し、次の妊娠のためにも、しっかりと心も身体も回復させましょう。

初期流産の場合、職場にもまだ報告をしていないことが多く、休みづらいといった事情がありますが、処置の日から1週間は、絶対安静で仕事はもちろん、家事も極力控えるようにしてください。職場には、直属の上司にだけでも相談して、休ませてもらうようにしましょう。

流産したばかりだと精神的にもダメージが多く、から元気で振舞ってみたり、気を紛らわせるために仕事に没頭したりしてしまう気持ちも分かります。しかし、心を休ませてあげるために、無理をせずにできるだけ休みましょう。

体を冷やさないように気を付ける

女性に多い冷えは、特に流産後はトラブルを招く原因となるため、気をつけましょう。服装もなるべく、パンツスタイルで冷やさないようにして、夏場も上に羽織るものを持ち歩き、クーラーの効いた部屋では冷えないように対策をとりましょう。たとえばカイロを持ち歩いて、冷えたらすぐに当てられるようにしておくと安心です。

処置後1週間は、湯舟に浸かることを控えたほうがいいですが、しばらくしたら湯舟に浸かって半身浴などをして、身体を温めるようにしましょう。また、ナプキンも通常の紙ナプキンだと子宮を冷やしてしまうため、できれば布ナプキンに変えると、よりよいでしょう。

鶏肉中心の食事がおすすめ

流産のときに、大量の血液を失っているので、血液を回復させる効果のある、鶏肉を中心にした食事にするとよいでしょう。骨付きの鶏肉を、スープにしたものがおすすめです。

流産後1カ月は、身体を冷やす食べ物は避けるようにし、身体を温める食べ物を積極的にとるようにしてください。レバーやショウガなどもおすすめです。

睡眠時間をしっかり確保する

人間の身体は、眠っている間に回復します。流産後の身体はダメージが大きいため、たっぷりと睡眠をとり、身体を回復させる必要があります。東洋医学では、特に23時から3時の間の4時間は、内臓の回復時間といわれています。したがって、1カ月間はこの4時間の間、しっかり眠るようにしてください。

しかし、血が不足しているために寝付きが悪かったり、熟睡できずに途中で起きてしまったりということがあります。その場合は無理せずに、横になっているだけでもよいので、ゆっくりと身体を休ませるようにしてください。

基礎体温を毎日チェック

流産後しばらくは、基礎体温を測る必要はありません。赤ちゃんを授かりたいと思ったら、基礎体温をつけはじめればよいでしょう。

このときに注目することは、流産前と基礎体温に差があるのかというところです。体温に差がなければよいのですが、流産前より基礎体温が上がってしまっている人は、不妊になりやすいので注意が必要です。基礎体温が上がっている場合は、流産後のケアで血の巡りをよくするということが、不十分だったケースが多いです。

基礎体温が低くなってしまっている場合は、流産のダメージがまだ取れていないことが多いです。そのため、ゆっくり休むようにしましょう。

流産後に妊娠出来ない方の心のケア

流産後の心のケアについてご紹介します。

流産を無理に忘れる必要はない

流産したことがつらく、早く忘れてしまいたいと思うかもしれません。しかし、無理に忘れようとせずに、信頼できる人に話すことによって、心が救われることもあります。

流産は珍しいことではないため、周りにも流産をしたことのある方がいるかもしれません。同じ境遇であった人の話を聞いたり、気持ちを吐き出す場所を作ったりしてみることも、乗り越えるひとつの方法です。

立ち直るには時間が必要

身体が回復してきても、心がなかなか回復しないということもあるでしょう。たとえば、周りが気遣って言ってくれた言葉にも傷ついてしまったり、家族に強く当たってしまったり、ふいに涙が出てきたりすることもあるかもしれません。

心のケアは、焦らずに時間をかけて気持ちに整理をつけていけばよいので、ゆっくり自分の時間を過ごし、また赤ちゃんが欲しいと思えたら、再チャレンジすればよいのです。

周囲は妊娠の話題をふらない

家族や友人が流産を打ち明けてくれたら、本人の身体のことをいたわり、その人の前ではできるだけ妊娠の話題は避けたほうがいいでしょう。

流産をして計り知れないほどのショックを受けているので、他人が妊娠したとか、出産をしたなどの話題だけでも、つらく感じてしまいます。こうした話題はなるべく避けて、本人が立ち直るのをそっと見守りましょう。

流産後は妊娠出来なくなるのか

流産をしてしまうと、妊娠ができなくなってしまうのか解説します。

流産しても妊娠する力はある

流産してしまうと、自分は妊娠できる身体ではないと責めてしまうかもしれませんが、流産してしまったとはいえ、妊娠をしています。受精卵に問題があったため、それ以上成長できなかっただけであり、妊娠する力のある子宮を持っているということです。

実際に流産をしたことがない人と、流産後の人とでは、妊娠する可能性が2倍になったというデータもあります。したがって、流産後は妊娠しやすいと言われていることも、ただの噂とはいいきれないでしょう。

流産を繰り返す場合は不育症の可能性

一度やニ度ではなく、何回も流産を繰り返してしまった場合は、不育症の可能性があります。不育症は女性の2~3%で起こり、胎児がお腹の中で育たずに、流産や死産をしてしまうというものです。

原因はさまざまですが、不妊や不育で悩んでしまい、それがストレスとなって不育症になってしまうということもあります。

流産後は無理をせず自分のペースで生活しよう

流産をしたあとは、自分が思っているよりも、心身ともに大きなダメージを受けています。つらいときは、家族や友人を頼ったりして、しっかり回復するまでゆっくり過ごしましょう。

身体と心を回復しておくことが、次の妊娠に大きな影響を与えます。気持ちに整理がついて、赤ちゃんを授かりたいと思うときまで、自分のペースで過ごしてみてください。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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