2018.08.08

「排卵日に風邪を引いたら」薬を飲んだら妊活への影響はどうなる?

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排卵日を計算して、その日に子作りをしている方もいらっしゃるでしょう。そんな大事な日に風邪を引いてしまったら…。特に、風邪薬を服用してもよいのか悩んでしまいますね。ここでは、排卵日に風邪をひいてしまったときの対処方法を解説します。

排卵日に風邪をひいてしまった

どれだけ体調に気を付けていても、排卵日に風邪を引いてしまうこともありますよね。体調が悪かったり、風邪薬や抗生剤などの薬を飲んでいると、子作りをする面でとても不安な気持ちになります。特に、薬を飲んでも大丈夫なのかが気になるところでしょう。

今回は、排卵日に風邪をひいてしまった場合、子作りをしても大丈夫なのか、また風邪薬によって何か影響があるのかどうかを解説します。正しい知識を身につけて、あまり心配しすぎないようにしましょう。

風邪を引いた排卵日の子作りは大丈夫?

風邪を引いて熱を出しても、着床や受精に直接的な影響はありません。しかし、体調管理をすることは、妊活をするためには必要不可欠です。妊活中に風邪を引いてしまうと、基礎体温がわかりづらくなったりするので、注意が必要です。

風邪を引いてしまうということは、免疫力が落ちているということが考えられます。睡眠不足や食生活の乱れなどはないか、生活習慣を見直して体調を整えていきましょう。

排卵日の風邪で起こる体調の変化

風邪をひいてしまうと、普段の生活もつらくなってしまいます。特に熱がででしまうと、体力も奪われてしまい、体がだるくなってしまいます。もしも、このような状態が排卵日と重なってしまったら、どのような影響があるのでしょうか。ここでは、気になる体への影響をお話しします。

基礎体温の周期がわかりにくくなる

妊活をするためには、基礎体温を計測することは大切です。しかし、風邪を引いて発熱すると、基礎体温が普段よりも高くなります。

その場合、体温が上がった原因が風邪による発熱なのか、排卵日が近いからなのかが判断しにくいです。

個人の体質によっては影響があることも

人によっては、風邪の影響を受けることもあります。排卵が遅れたり排卵がしなかったりと、個人による差が大きいようです。

排卵日に夫が風邪をひいていたら?

パートナーが風邪を引いてしまった場合、精子に影響があるのか気になりますね。しかし、ほとんどの場合が心配はありません。それは、精子の作られるサイクルが関係しています。

精子は約80日かけて作られており、排卵日に性行為をする場合は、80日前に作られた精子が使われます。そのため、排卵日に風邪をひいていても、影響を受けることは考えにくいです。

排卵日前後の風邪薬は飲んでもいい?

妊活中の場合、薬の使用には配慮が必要です。しかし、排卵日や高温期の間は、さほど気にしなくてもよいでしょう。けれども、2週間ほどの高温期が続き、妊娠反応が陽性になった場合は注意が必要です。

そのため、産科で処方された薬以外は、飲まないようにしましょう。特に市販の薬はむやみに服用せず、早めに医師に相談することが大切です。

胎児の発育時期による薬の影響の度合い

風邪をひいてしまったときは、薬に頼りたくなることもあると思います。しかし妊娠していると、胎児への影響が気になってしまいますよね。また、風邪薬は飲んでもよいのかと、不安になるかと思います。

では、薬を飲むことで胎児にはどのような影響があるのでしょうか。妊娠の週数によってリスクがかわります。週数も合わせて、その影響の度合いをみていきましょう。

妊娠4週未満は影響ない

どれだけ気を付けていても「妊娠しているとは思わずに、薬を飲んでしまった」という場合もあります。妊娠中の薬剤服用は、慎重に行う必要がありますが、ほとんどの薬剤は服用しても心配ないものが多いです。

しかし、薬剤による胎児への影響が考えられます。胎児に対する薬剤の影響は、妊娠期間のどの時期に、どの薬剤を飲んだかによって異なります。妊娠4週未満の頃は、胎児の器官が形成されていないため、薬の影響を受けても着床しません。そのため、流産するか、完全に修復されます。

妊娠4~7週目までは注意が必要

妊娠4週~7週目までは、胎児の器官が形成される期間なので、奇形を起こす可能性が最も高いです。そのため、残留性が高い薬には注意が必要です。しかし、この時期では妊娠に気付いていないことも多いでしょう。

8週目以降は、胎児の器官が形成される期間が終わり、奇形を起こすリスクは減ります。しかし、一部はまだ作られている最中のため、絶対に奇形が起こらないとはいえません。また、胎盤から薬剤が通過して、胎児に影響が出ることもあるので注意が必要です。

排卵日前後に飲んでも影響の少ない風邪薬

薬を服用することは、胎児への影響が気になります。しかし、薬を全く飲まずにたえることもつらいと感じることもあるかと思います。さて、排卵日の前後に飲んでも、影響の少ない風邪薬はどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、比較的安全に服用できる薬を紹介します。

妊娠中に飲んでも影響の少ない風邪薬は何か

妊娠中は、作用が穏やかな薬剤を服用するようにしましょう。市販の風邪薬は、病院で処方されるものよりも、作用が穏やかなものが多いですが、安全性に注意して使用することが大切です。それでは、妊娠中でも比較的安心して使用できる薬剤を、いくつかご紹介します。

医薬品・抗生物質

妊娠中に、比較的安心して服用できる医薬品として、エスタック総合感冒や、パブロンゴールドAなどがあります。また、頭痛薬や解熱剤としては、カロナールを服用することがあります。抗生剤では、セファクロムやビクシリン、アジスロマイシンなどがあります。

しかし、いずれも「妊娠または妊娠している可能性がある人は、医師または薬剤師、登録販売者に相談してください」と添付文書に記載してあるので、自己判断で服用する前に確認しましょう。

葛根湯などの漢方

もし、薬による影響が心配な方は、漢方薬を服用してみることもよいかもしれません。漢方薬は、赤ちゃんに対する影響は少ないのですが、症状によって適切に服用しなければなりません。

したがって、まずは医師や薬剤師に相談してください。風邪の引き始めには香蘇散(コウソサン)、乾いた咳には麦門冬湯(バクモンドウトウ)が効果的です。

その風邪症状はもしかしたら妊娠?

体もだるく、熱っぽくて風邪をひいてしまったと感じていても、その症状は風邪のせいではないかもしれません。この風邪のような症状と似ているのが、妊娠初期の症状です。むやみに自己判断せず、妊娠も考えられる場合は、妊娠の可能性も視野にいれて調べてみましょう。

風邪と妊娠の見分け方

高温期になると微熱や倦怠感が続くので、風邪だと勘違いしてしまうことも多いです。鼻水や咳などの呼吸器の症状がある場合は、風邪である可能性が高いです。しかしそれ以外で、胸が張ったり、いつもとは違う状態のおりものが出たりなど、妊娠の兆候に該当する症状があれば、妊娠の可能性があります。

妊娠初期の症状

微熱や倦怠感のほかに、少量の出血や胸の張りや吐き気、胃の不快感、味覚や嗅覚に変化などの症状があれば、妊娠の可能性があります。しかし、自己判断では妊娠しているかどうかは分からないので、生理開始予定日から1週間たっても生理が来ない場合は、妊娠検査薬を使ってみるとよいでしょう。

妊活中の風邪症状には注意をしよう

妊活中に風邪の症状があっても、子作りには大きな影響はありません。しかし、風邪薬を服用するためには、医師や薬剤師に相談する必要があります。また、風邪の症状が妊娠の初期症状の可能性もあるため、自己判断は避けて、早めに病院へ行くことが大切です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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