2018.08.08

射精後に起こる腰痛について。原因と緩和する方法を知っておこう

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男性は、射精のあとに腰痛が起こるケースがあるようです。腰痛は、原因の特定ができるものは全体の約1~2割ほどで、原因不明のケースもあり妊活の妨げになる可能性もあります。そこで、男性の射精後におこる腰痛に対して、正しい知識をみにつけましょう。

射精後に起こる腰痛について

子供を望むカップルにとって、夜の生活は欠かせないもの。しかし、男性が射精後に腰痛を伴った状態だと、腰痛の恐怖から、夜の生活において積極的になれなくなってしまうのではないでしょうか。

腰痛にもさまざまな原因があり、放っておいても健康によくありません。また、男性不妊の原因になることもあります。しかし、パートナーと一緒に原因を知ることで、普段の生活からできる対策もありそうです。そこで、男性による腰痛の正しい知識を身につけましょう。

射精による腰痛の原因

射精に伴う腰痛の原因は、筋肉痛であったり、ストレスや心因性、感染症や尿管結石など多くあります。しかし、原因の特定ができるのは約1~2割ほどであり、約8~9割は原因の特定が難しいようです。

そこで、射精にともなう腰痛の原因で、考えられうるものを確認していきましょう。

性交による筋肉の疲れ

性交によって筋肉痛に悩まされている方も多いのではないでしょうか。男性の性交時に起こる筋肉痛の原因は、大胸筋と腹筋によるものがほとんどです。

性交時に体を丸めたり、無理な姿勢を取ることにより、大胸筋が使われることが多いようです。また、腰を動かすことにより腹筋周りの筋肉も使われるため、筋肉痛になることがあります。

ストレスなど心因性のもの

腰痛は、ストレスなどの心因性のものが原因になっている場合もあります。この場合、レントゲンやMRIなどの検査では原因の特定ができず、長期にわたり続いてしまう「慢性腰痛」になっている人も多いようです。

この、慢性腰痛をかかえる約8割の人に抑うつ状態が見られるため、ストレスや心因性のものからの影響が原因としてあげられています。

細菌やウイルスの感染から

腰痛の原因として、細菌やウイルスなどの感染による原因もあります。原因として、「化膿性脊椎炎」や「結核性脊椎炎」などがありますが、どちらも40歳以上の方に起こることが多いようです。これらは、細菌が血流で脊椎(背骨)へ運ばれ引き起されます。

黄色ブドウ球菌が原因の場合は、化膿性脊椎炎であり、結核菌が原因の場合は、結核性脊椎炎となります。また、40歳以下の男性で多いのが、「強直性脊椎炎」というもので、背骨(脊椎)が強直する病です。こちらは、運動により症状が和らぐことが多いでしょう。

尿管に結石が詰まっている

尿管に結石が詰まることにより、血尿や腰痛などが起こります。ほかの病気が原因で結石ができることもありますが、大きな原因として、体質的な遺伝や生活習慣が考えられます。

予防として、カフェインや糖分を含まない水分を1日2?以上しっかりとり、バランスのよい食事に見直し、就寝前(3時間くらい)は固形物は避けましょう。

椎間板ヘルニアの発症から

椎間板ヘルニアは、女性よりも男性に多くみられる症状です。症状として、下半身に痛みや痺れなどがあり、悪化すると下半身麻痺になる可能性も。この原因は遺伝子の場合もありますが、喫煙も原因であるケースもあるようです。

生活習慣や姿勢を正すことにより、8~9割の人は改善されるようですが、改善がみられない場合は手術をすることがあります。心当たりがある場合は、適切な医療機関での受診をおすすめします。

ぎっくり腰が原因

ぎっくり腰は、急性腰痛のひとつです。重いものを持ち上げようとしたときなどに、腰に急激に負荷がかかり、激痛を伴い動けなくなってしまいます。

ただし、発症からおよそ3日くらいで回復に向かい、1週間程度で治りますので、ぎっくり腰になってしまった場合は、無理をせずに安静に過ごしましょう。

性感染症による場合

腰痛は、性感染症が原因の可能性もあります。性感染症の一つとして、クラミジアがあります。潜伏期間は1~3週間ほど。クラミジアは男性の場合、尿道に炎症を起こすことにより排尿痛になることも。

さらに、男性器への痒みや尿道分泌液が出ることもあります。クラミジアを放置すると、男性不妊の原因になる可能性もありますので注意が必要でしょう。

また、淋病という性感染症も考えられます。潜伏期間は2~7日ほど。男性の場合は、尿道の痒みや違和感、尿道炎による尿道通、黄白色の膿などの症状があります。こちらは、早ければ1回の治療で完治できるでしょう。性感染症が疑われる場合は、早めに医療機関への受診をおすすめします。

肥満が原因の可能性

肥満が原因で腰痛を引き起こすこともあります。体重が重ければ重いほど、腰へ負担がかかります。肥満により、腹部が前に出ている人は、重心も前に移動しますので、腰を反らしてバランスをとっていることが多いようです。腰を反らした姿勢でいることにより、背骨へ負担がかかり、腰痛になりやすいといわれています。

背が高い人は腰痛になりやすいのか

背が高い人は、平均的な身長の人よりもかがむことや、中腰になることが多いようです。背が高いと重心の位置も高くなるため、平均的な身長の人よりも筋力を使います。そのため、平均的な身長の人よりも腰への負担が考えられることから、腰痛になりやすいといわれています。

射精による腰痛を緩和する方法

射精にともなう腰痛を緩和する方法はあるのでしょうか。射精の度に、腰痛に悩まされてしまうと、性行為自体が苦痛になってしまい、子供を望むカップルには特に影響もあることでしょう。

しかし、射精に伴う腰痛の緩和方法を知ることにより、自分たちでできる対策もあるようです。

ツボを押して腰痛を緩和させる

人には約700ほどツボの数があるといわれています。腰痛に効果があるといわれているツボは、手の甲に2つある腰腿点や、腰にある腎兪、志室、命門などがあります。「命門」はへその真後ろにあります。

「腎兪」はそこから左右へ指2本分離れたところにあり、「志室」はそこから左右へ指4本分離れたところにあるそうです。これらを1日に2.3回ほど指で刺激してみることにより、楽になることもあるようです。

腰痛に伴う急性的な痛みは冷やし、慢性的な痛みは温める

急性の場合、炎症によって腰通が引き起こされている場合はほとんどです。例として、腰の強打、くしゃみなどによる刺激などがあります。この場合は、炎症を起こしている可能性が高いため、冷たいタオルなどを当てて冷やし、腫れを引きましょう。

慢性の場合は、血行不良からくることがほとんどです。例として、天気が悪い日や寒い日などの天候によって痛む、長時間座っていることにより腰が痛む、前かがみになると痛むなどがあります。この場合は、血流をよくしてあげることにより、改善されるといわれているため、慢性的な痛みが続く場合はカイロなどで温めましょう。

横になって楽な姿勢をとる

横になって楽になろうとしても、脚を伸ばすことにより骨盤が引っ張られ、腰に力が伝わってしまうため、仰向けで脚を伸ばした姿勢では痛みを伴う場合が多いようです。

仰向けの場合の対策として、膝の下にクッションを入れ脚を立てる、または腰の間にクッションを挟む、などが効果があるといわれています。また、横向きで少し丸まる姿勢も効果があるでしょう。

重いものを持ったり腰に負荷のかかることをしない

腰が痛いときは、腰に負荷がかかることは避けましょう。また、重いものを急に持ち上げたりすると、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアを発症する恐れもあります。

性交前後にストレッチやマッサージなどをして筋肉の負担を減らす

筋肉痛が原因で腰痛になっている場合は、性交前後にストレッチやマッサージなどをすることにより、緩和されるでしょう。また、性交前に限らず、普段から使わない筋肉を鍛えておくと効果がありそうです。

ピラティスを受けてみる

「ピラティス」という言葉を初めて知る人も多いのではないでしょうか。ピラティスは、簡単にいうと「体幹を整える運動」で、体幹を整えるとは胴体の筋肉を鍛えることです。

これにより、肩こりや腰痛などの症状の改善に繋がります。また、正しい呼吸法により、自律神経が安定するため、心因性が原因の腰痛にも効果がありそうです。姿勢を正す効果もありますので、姿勢が原因で起きている腰痛にも効果があるといえるでしょう。

病院を受診する

腰痛の原因によって、対策はまちまちですが、ツボ押しで改善されるもの、急性のものであれば冷やす、慢性のものであれば温める、横になり楽な姿勢をとる、などを試してみることをおすすめします。

しかし、これらの対策をしても効果がみられない場合は、速やかに医療機関で受診した方がよいでしょう。性感染症などは、症状として現れない場合もありますので、心当たりのある場合は、早めに専門家に相談しましょう。

早めの対応で腰痛の悪化を防ぐ

子供を望むカップルの妊活において、女性だけでなく男性に対する知識も知っておくことが大切です。腰痛を放置しておくと、健康によくありません。感染症や病気、筋肉痛、などがありますが、これらの対応が遅れることで更にストレスを感じてしまい、後から心因性が原因となる可能性もあるでしょう。

また、感染症や病気が原因の場合、男性不妊に繋がる可能性もありますので、注意が必要です。もちろん、心因性が原因の場合も同じ事がいえます。

パートナーとともに穏やかに過ごすことにより、赤ちゃんを迎える体制ができるでしょう。お互いにストレスを溜めず、異常や違和感を感じたら速やかに医療機関を受診して、腰痛の悪化を防ぐことをおすすめします。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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