2018.08.17

不妊の理由として考えられる原因は?男性と女性でどう違う?

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子どもができなくて不安に思うかもしれませんが、一言で「不妊」といってもさまざまな理由があります。

不妊の原因をパートナーとともに知ることで、今後の治療や解決方法がうまく見つけられるかもしれません。

この記事では、不妊が起こる理由について掘り下げていきましょう。

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不妊はどうして起こる?その理由は?

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子どもがほしいと思い、パートナーとともに妊娠に向けて行動していてもなかなか成果が実らず、もしかして不妊なのかなと不安になることもあります。

妊娠しやすくなるような努力をしていても、赤ちゃんを授かるには不妊の原因がなかったとしてもタイミングが合わなかったり、うまく着床できなかったりするだけで成果は出ないものです。

しかし時間の経過や夫婦の年齢などを考えて、不妊ではないのかという疑問を抱いたのであれば、その原因・理由を知ることで早期解決・早期治療によって効果が出る場合もあります。

不妊原因や理由は、男女どちらに多い?

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不妊の原因や理由は男女どちらの原因が多いのか、なんとなく女性側に原因が多いのではないかと思いがちなのですが、そうとも限りません。

先ずはWHOが調査した不妊原因の男女割合から見てみましょう。

不妊原因の割合

不妊の原因について世界保健機関(WHO)が1996年に行った、不妊原因調査の時点で7273組の不妊症のカップルから調べたところ、

女性が41%
男性が24%
どちらにもある場合が24%
原因不明が11%

という結果が出ています。

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現在では不妊の定義も「夫婦間で正常な営みを過ごしていて、1年経つにも関わらず子どもに恵まれない場合」となり、当時は2年間だったのに対し1年間という期間になったことを考えても、世界中でとても多くの人が不妊というものに悩んだり苦しんだりしているということがわかります。

またこのデータからみてもわかる通り、女性だけで41%何かしらの原因があるのですが、注目していただきたいのは男性が24%、どちらにも原因がある場合も24%と男性でも約40%原因があるということです。

特に日本は妊娠できないのは女性側に原因があると考えてしまう傾向があり、女性が病院を受診し不妊治療をしているが一向に効果が出ないで思い悩む女性が多いことと、男性がこの結果を受け止められていなかったり、仕事を理由に治療に前向きでなかったりするため不妊が長引いている可能性も出ているのです。

男性の皆さんもしパートナーと不妊について悩んでいるのであれば、もしかしたらあなたの側に原因があるかもしれません。

男性の場合は早期治療で効果が出ますので、ぜひ一度診察してみてください。

男性側の不妊理由として考えられるもの

男性における不妊の理由は大きく分けて3つあり、以下のことが考えられます。

精子量や年齢的な精子の老化

無精子症や乏精子症のように一般的な値より精子の数が少ないことが原因と考えられたり、男性が年齢を重ね精子が老化することで流産する可能性が増えること。
卵子まで届かず受精できないので、うまく妊娠につながらないという原因が考えられます。

精子の運動量

精子無力症という精子の運動量が少ないというものも考えられます。
精子の量の問題ではなく精子の質の問題になるのですが、動いている精子が50%未満、もしくは活発な前進運動をしている精子が25%未満のときにこの症状に当てはまっています。
病院で検査してもらわなければわかりません。

精索静脈瘤などの病気

男性不妊の理由として一番多いのが精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)というものです。
これは男性の不妊の40%ほどを占めていて精巣に血液が逆流して精巣内の静脈血管が腫れてしまうもので、専門医によって適切な治療を受けなくてはなりません。

他にもさまざまな病気も考えられるため不妊を感じたら男性も病院を受診しましょう。

女性側の不妊理由として考えられるもの

女性の場合にも理由は大きく分けて3つ。月経の異変などからわかるものもあります。

排卵や卵管、子宮が原因

月経が不順であったり異常がある場合に、起きるべき排卵がうまくいっておらず卵巣機能の低下や排卵障害が起こります。
また卵管の炎症や子宮に関しては、子宮内膜の着床障害が上げられます。
過度なダイエットやストレス、元々あった子宮内膜の病気が根本的な原因になることも。

頸管や免疫が原因

頸管にある粘液量が少なくなってしまい、精子が子宮内にうまく移動できないというものもあります。
これは子宮頸部の炎症・手術によって減少してしまう場合があるのです。

性感染症や骨盤腹膜炎などによるもの

性感染症のクラミジア・淋病は、先ほどあげた子宮頸管または卵管の炎症、骨盤内感染症を起こす原因で、これによって不妊になっている可能性もあります。

二人目不妊の理由は?

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一人目を妊娠したので、不妊と無関係だ、とは言い切れません。

二人目を考えていてもなかなかうまくいかない「二人目不妊」というものがあります。

ここからは「二人目不妊」に注目してみます。

二人目不妊はなぜ起こる

一人目を妊娠しているのでパートナーとともに生殖機能に問題がないはずなのに…

と思うかもしれませんが、これもそうとは言い切れません。

考えられる理由を見てみましょう。

年齢からくるもの

一人目ができたのだから生殖機能に男女ともに問題がないとは言い切れません。
先ほども上げたように確実に二人目のほうがパートナーとともに年齢を重ねているため、卵子や精子が老化していたり、女性で見れば卵子の量や卵子の質が急激に下降します。

育児・仕事のストレス

一人目とは明らかにこの部分が変わってきます。
育児によるストレスや睡眠不足、仕事のストレス。
また、産後の職場復帰など、一人目を出産した後さまざまなことに今まで以上のエネルギーを費やすため、ホルモンバランスが乱れてしまっているというのも原因のひとつです。

治療法や克服法は?

ストレスの軽減や生活習慣を見直すことで改善するものが多く、パートナーと一緒に育児や日常生活を楽しむことが大切。

睡眠時間をうまく確保したり、栄養バランスの取れた食事を心がけることでもホルモンバランスが少しずつ整っていきます。

また自然妊娠を希望しているのであれば、積極的にパートナーと行動することが大切です。

スキンシップやパートナーに寄り添う気持ちを持ちながら、日々生活していくことも二人目以降の妊娠の鍵です。

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不妊の理由を調べて治療や妊娠成功に繋げよう

さまざまな理由から「不妊」が起きていることがわかったかとおもいます。

自分自身で感じてわかるものもある一方で、実際に病院で専門医に診てもらうことで理由がわかる場合も。

もし何が原因かわからないのであれば、早期発見はとても重要ですのでパートナーと一緒に病院を受診し、理由や原因を明確にした上で治療に取り組んでいきましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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