2017.12.03

妊活のスタートはタイミング法。成功するポイントと確率を理解しよう!

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子どもが欲しいけれど、どのタイミングが妊娠しやすいかわからない場合は、まずタイミング法をおすすめします。

基礎体温を測り、排卵日をしっかり知ることで妊娠しやすい時期を知ることができます。

自然妊娠のための知識や注意点を理解し取り組みましょう。

タイミング法の基本

自然妊娠の確率をアップさせる

妊娠しやすい排卵の時期にセックスをすることを「タイミング法」といいます。

妊娠を希望する場合はこの方法を使って自然妊娠の確率をあげることができます。タイミングをはかってセックスを繰り返すことにより妊娠する確率は2年間で60~70%まであげることができるといわれています。妊娠の確率は精子と卵子が出会うタイミングに大きく左右されます。精子と卵子には寿命があるためタイミングをはかることにより新鮮な精子と卵子を合わせることにつながります。

妊娠には健全な身体と心が必要です。健康な精子と卵子を維持するためにも日ごろから身体によいものを食べる、身体の代謝、血流をよくするために適度な運動、良質な睡眠をとることが自然妊娠の確率をあげるでしょう。

体の負担や費用も少ない

妊娠を望むにあたり、身体の負担や費用の負担がもっとも少ない方法がタイミング法です。不妊治療をするにあたり人工授精や顕微授精などさまざまな方法がありますが、心と体にかかる負担は大きくなります。自然の力でタイミングをしっかり見極める方法は比較的取り組みやすいでしょう。

タイミング法は自分ではかるため費用は掛かりません。なかなかタイミングがつかめない場合は医師に相談することもできます。診療の相場は1回あたり5,000円程度とされています。安いところだと2,000円程度で受診できる所もあります。また、月1回までなら保険が適用されることもあるので不妊治療の中では比較的安価な取り組み方であり2~3万円で不妊治療を終えるケースもあります。病院によっては保険が適用されないところもあるため事前に確認しておくとよいでしょう。

基礎体温から排卵日を特定する

基礎体温の計測は妊活においては基本となります。基礎体温を2~3カ月つけて自分自身の基礎体温のサイクルを知ります。女性の体温は生理周期に合わせて「低温気」と「高温期」を繰り返しています。低温期から高温期へ移り変わっていく前には一度ガクンと体温が下がる「最低体温日」があります。この最低体温日の前日から高温期になる4日間が排卵期にあたり排卵するといわれてますので、この排卵日の特定をするために基礎体温を測り身体のサイクルを知る必要があります。「最低体温日=排卵日」ではなく実際に最低体温日の翌日以降の方が妊娠の確率が高いことが分かっています。

また、おりものの変化でチェックすることができます。排卵日4~5日前から当日に質が変化します。排卵日前日から当日のピークは個人差がありますが、いつもより量が増え、指の間で伸ばした際に粘度が増します。

排卵日検査薬を活用する

基礎体温で排卵期を予測することができたら排卵検査薬を使用することで、効率よく排卵日を特定することができます。排卵予定日の2~3日前から排卵検査薬を使い始めると数日で陽性反応が出ます。検査を行った結果、陽性反応が出始めてから24~48時間後、もっとも強く出てから24時間以内に排卵が起きるといわれています。反応が薄い陽性だった場合はそこから10時間前後に再度使用して濃い陽性反応がでるのを確認するとよいいでしょう。

排卵検査薬は、基礎体温よりも細かな排卵日を特定することができるため妊娠活動にとても役に立ちます。アナログタイプ、デジタルタイプに別れています。

アナログタイプ

コストが安く、特に国外製品は低コストで利用できます。排卵検査薬を使い慣れている人や生理不順で長期検査したい人におすすめです。ドラックストアやネット通販で購入できるため手軽に利用できます。

デジタルタイプ

判断に迷いがなく、検査薬に慣れていない人でも迷わず使うことができます。コストが割高になるため、たくさん使いたい人には負担になる点と何度も繰り返し使うため衛生面をしっかり管理する必要があります。

効果的なタイミング日

排卵日の2日前と直後で妊娠の確率が高いと言われています。排卵日当日の場合は精子が元気な状態であることが妊娠しやすいポイント。精子が48時間の間は元気な状態が続くことから、排卵検査薬で陽性が出てから3日間連続でセックスをすることがタイミングとして最も妊娠する確率が高いといえます。

排卵が起こる前に脳下垂体から黄体ホルモン(LH)が大量に放出され、これが検査薬に反応します。この反応のピークから排卵するまでの時間は16時間から24時間です。

毎日行うと精子の質をよくする

毎日セックスをすることで精子が薄くなってしまう、排卵日前後に2日おきくらいがよいと言われていましたが、現在では男性の禁欲期間が短いほど精子の質が高まり、妊娠の確率が高くなることがわかっています。禁欲期間は短い方がよく、5~7日もしくはそれ以上の長い禁欲期間をもつことで、精子の数が減ってしまいます。約1万人もの男性を調査した結果、毎日射精していても精子の量や運動率の大きな変化がなかったという調査結果も出ています。

精子の数が少ない欠精子症の男性でも、毎日射精することで精子の数や運動率が良好になることが判明しています。排卵日前後はできるだけ毎日セックスを行うと妊娠の可能性をあげることができるでしょう。

焦らずどっしりと構えて待つ

夫婦でお互いの体を理解する

妊娠は当たり前ではない事を理解しじっくり取り組むことが大切です。夫婦でお互いの身体を理解し、女性側、男性側に妊娠のための準備ができているかを知る必要があります。妊娠しにくい女性の傾向としては、肩こり、腰痛、冷え、めまい、耳鳴りなどの症状をかかえる人、糖尿病、自己免疫疾患がある人が考えられます。冷え、肩こり、腰痛などの症状は、身体の血液循環が悪い証拠です。血行が悪いことで生殖器官への血流も悪くなりホルモンバランスが乱れやすくなります。

男性にも妊娠しにくい原因があることがあります。精子の数が少ない、精子の障害を抱えているケースなどです。精液検査が正常でも卵子に付着しないタイプもあります。

不妊の原因は男女ともに同じで男性60%女性60%あります。20%は両方に原因があるといわれていますので、妊娠を考えている場合にはもう一度お互いの身体を見つめなおしてみることが妊娠の確率をあげることにつながります。

普段からのコミュニケーションを大切に

セックスの目的は、妊娠以外に「快楽」と「コミュニケーション」です。この二つが結果として妊娠に至ります。二人がセックスを楽しんでコミュニケーションがうまくいっているほど自然妊娠の確率が高くなります。逆にこの二つがなければ妊娠は難しいといえるでしょう。

排卵日以外にもセックスを楽しんで2人のコミュニケーション力を高めておくと、自然に回数が多くなります。タイミング法の伝え方を考え、排卵日だからセックスをするという義務的な考え方にならないように注意しましょう。お互い愛し合い、妊娠に向かって取り組むことが妊娠率をあげる自然な方法です。

義務感ばかりでなく気持ちも大事

タイミング法にはお互いの気持ちの持ち方に注意が必要です。排卵日が近いからという理由でセックスをするという流れを作ると義務感を持ってしまいストレスに変わってしまいます。本来、赤ちゃんは「夫婦の愛の結晶」といわれるようにお互いがリラックスした状態で心から愛し合ってできた結果として授かるものです。

男性が積極的でなかったり、絶対に今日でないとダメなど、相手の疲れなどお構いなしに意気込んでしまうと、心因的EDになってしまうこともあります。心因的EDとは心身のストレスや心理的情緒要因が原因で起こる勃起不全のことをいいます。意識し過ぎない事、ストレスをかけないようにすることが大切になります。

夫婦で協力してタイミング法に挑もう

タイミング法は、妊娠を望む夫婦では最初のステップで、排卵日を正確に予測することで自然妊娠を目指す方法です。タイミングの確率を高めるためにも、十分な睡眠、栄養のある食事、適度な運動、ストレスをためないなど規則正しい生活習慣を心がけ、妊娠しやすい身体作りをしておきましょう。

また、お互い義務的にないように、うまくいかないことがあっても、夫婦の仲がよくパートナーとしっかりコミュニケーションをとることでリラックスした状態でセックスをすることができ、回数も増やすことができます。

仲がよいことで自然に回数が増えると妊娠の確率をあげることができます。夫婦二人で協力し自然妊娠に向け上手にタイミング法に取り組みましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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