人工授精を行った後の過ごし方ですが、基本的には普段通りの生活を送ることができます。
ストレスや不規則な生活は当然ながら妊娠をするためには良くありません。
妊娠率を少しでもあげるためには、心身ともに負担をかけないような生活を送ることが大切です。
とくに安静を要することはなく、基本的に運動や入浴、性交に制限はありませんが、痛みや出血を生じる場合には注意が必要です。
人工授精を行った直後は、病院でしばらく(30分間ほど)安静に過ごします。
落ち着いたら、入院の必要がないため、その日のうちに帰宅することができます。
帰宅してからは、普段通りの生活を送って構いません。
人工授精をしたからといって、その後も安静にしていなければならないというわけではありません。
しかし、妊娠することが目的ですから、少しでも妊娠確率を上げるためにも、心身ともにストレスのない、リラックスした日常生活を送ることが大切です。
自然妊娠であっても、排卵日に性交をしたからといって必ず妊娠するというわけではありません。
ストレスや不規則な生活は、妊娠そのものを妨げる要因となりますから、ストレスフリーな生活を心がけるようにしましょう。
基本的に軽い運動や入浴、性交に制限はありません。
ただ激しい運動などは、やはり控えた方がいいでしょう。
医療機関によっては、感染症予防のために念のためその日の入浴を控え、シャワーにするようにと言われることもありますが、入浴が妊娠率低下の原因になったり、赤ちゃんに悪影響が及ぼすようなことはありません。
また、感染予防のためには、性交を行う場合も、普段する時以上に清潔さを心がけて行なった方がいいでしょう。
何か気になることや、心配なことがあれば、必ず医師に相談し、確認するようにしましょう。
人工授精では器具を使用するため、子宮頚管に器具が入ったことによって出血と痛みを生じる場合もありますが、自然治癒するので心配はありません。
また、人工授精をした後、まれに着床するときに下腹部にチクチクとするような痛みを感じる場合もあります。
これは着床痛と呼ばれる一時的な痛みですが、しばらくしておさまるならとくに問題はありません。
また、まれなケースではありますが、卵巣卵管などが炎症をおこし骨盤腹膜炎になってしまう場合があります。
人工授精を受けた当日や翌日に、激しいお腹の痛みや高熱が出た場合には、すぐに医療機関に診てもらいましょう。
人工授精後に、着床のタイミングで着床出血と呼ばれる出血がある場合もあります。
着床出血は子宮内膜からの出血で、2、3日でおさまる場合もあれば、1週間程度続く場合もあります。
着床出血はオリモノのようなもので、色は薄い茶色やうっすらしたピンク色の場合が多く、生理の出血とは異なります。
出血が長く続くようであれば、自己判断をせずに必ず医師に報告をし、判断を仰ぐようにしましょう。
人工授精は、精子を子宮内に直接注入する以外は、自然妊娠とほとんど同じであるため、人工授精後の過ごし方も、普段と変わらない生活スタイルでまったく問題ありません。
ただ、人工授精をおこなっていることによって、自分の身体の変化に過敏になりがちです。
しかし、それがむしろ大きなストレスになっているケースが多く、出来るだけゆったりとした気持ちで過ごすことが大切です。
人工授精も自然妊娠も、妊娠したかどうかに神経質になり、また体調の変化にも敏感になることによるストレスで、妊娠を妨げてしまう恐れがあります。
人工授精後の過ごし方としては、無理に安静に過ごそうとせず、普段通りの生活を心がけることが大切です。
激しいハードな運動は控える、酩酊するほどの深酒はしない、夜更かしをしない、喫煙はしないといったことなど、人工受精後の注意点というよりも無理に安静に過ごそうとせず、健康的な身体作りという観点から生活習慣を変えることで、穏やかに過ごすことが肝心です。