2018.02.21

人工授精の際のリスクは?起こり得る副作用や費用について

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人工受精とは不妊治療の一つであり、男性の精子を採取して、人工的に女性の子宮内に、直接注入する治療法です。

人工受精には、副作用や費用の不安を抱える人が多いですが、それらの不安について正しい知識を知ることで、リスクや不安を最小限にしましょう。

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人工受精の副作用のリスクと費用に関する知識を得よう

不妊治療の一つである人工授精は、男性の精液を直接、人工的に女性の子宮の奥に注入し、受精をしやすくさせる治療方法です。

自然妊娠に近いとされている治療法のため、人工受精は赤ちゃんへの副作用や影響はありませんが、母体へのリスクはあります。

また、費用の面でも負担が大きい治療法でもあり、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

そこで、人工受精の母体のリスクや費用について、詳しくご紹介します。

人工授精をするときに考えられるリスク

カテーテル挿入時の痛み

人工受精では、カテーテールという器具を使用して、子宮に精液を送り込みます。

その際に、器具がスムーズに挿入されず、子宮頚管を傷つけてしまう可能性があり、痛みを感じてしまうことも。

また、それに伴い、出血する場合がありますが、大体はすぐに出血は治まりますので、さほど心配はいりません。

しかし、大量に出血したり、治まらずに長引いたりした場合には、すぐに人工受精を行った医院や医療機関で受診してください。

子宮が収縮する痛み

人工受精を行う際、カテーテルを挿入するために子宮の入り口を広げる処置や、挿入時に子宮にカテーテルが当たったりなどの刺激により、子宮が収縮して痛みが起きる場合があります。

また、排卵の手助けをする「排卵誘発剤」の影響で、ホルモンバランスに変化が起こることも。

それによって卵巣が腫れてしまい、子宮の張りが引き起こされて痛みを伴うこともあります。

多嚢胞性卵巣症候群

排卵誘発剤により多数排卵がされた場合に、卵巣が腫れることがあります。

このように、治療時以外でも多数排卵が行われてしまうことを「多嚢胞性卵巣症候群」といいます。

不妊の代表的な原因の一つでもあり、月経異常などの症状があります。

多嚢胞性卵巣症候群の不妊の方が人工受精で排卵誘発剤を使用すると、このように排卵が多数行われ、卵巣が腫れやすくなり痛みの原因となる可能性が高まります。

子宮の痛みがひどい場合は医療機関へ

激しい痛みや熱が出た場合は、すぐに治療を受けた医院や医療機関で受診してください。

卵巣や卵管などに炎症が起きている可能性があり、最悪の場合、骨盤髄膜炎になってしまう恐れがあります。

しかし、痛みが長引かないようであれば心配はいりません。

感染症が起こる可能性

人工受精は、体内に器具を挿入する治療法のため、細菌感染症の恐れもあります。

カテーテル挿入時に細菌に感染し、その感染をした部分が炎症を起こして痛みや出血を引き起こす場合があるのです。

最近は、厳重な衛生状態のもとで人工受精は行われますのでさほど心配はいりませんが、感染が起こる可能性が全くないわけではないことを覚えておきましょう。

万が一、感染症を起こした場合は、きちんと医療機関で受診して抗生物質を飲めば治ります。

双子が生まれる確率の上昇

人工受精の際に使用する排卵誘発剤により、双子などの多胎妊娠となる可能性があります。

排卵誘発剤で卵子を育てて誘発した場合、卵胞の数の調整ができません。

卵胞とは、排卵前から卵子を包み、守ってくれている細胞で、受精卵となる卵子を成長させるために必要な細胞です。

では、多胎妊娠の流れとはどのようなものなのでしょう。

まずは、排卵誘発剤によって育った、ニつ以上の卵胞に守られた卵子が排卵されます。

そして、排卵のタイミングで行う人工受精の際にこのニつ以上の卵子が受精して着床にいたることで、双子などの多胎妊娠となります。

よって、人工授精による双子が生まれる可能性が高くなるのです。

妊娠高血圧症候群になりやすくなる

人工受精では多胎妊娠の確立が上がるため、妊娠高血圧症候群のリスクも必然的に高くなります。

多胎妊娠では母体の負担が大きくなり、妊娠高血圧や妊娠高血圧腎症となるケースが多いです。

よって、人工授精を行うと多胎妊娠となる可能性が高くなることにより、妊娠高血圧症候群になりやすくなってしまうのです。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠中期以降の母体に高血圧やむくみ、尿たんぱくが見受けられた際に診断される妊娠中のトラブルの一つです。

特に高血圧は、子宮内の血流を悪くしてしまいます。

その結果、母体だけでなく赤ちゃんにも低酸素症などの影響により、低胎児などのトラブルを起こしてしまう危険性があります。

費用がかさむ場合がある

人工受精は、治療とはいっても保険の適用外なので、かかる費用全てが自己負担となります。

医療機関や治療方法によって異なりますが、人工受精1回につき、およそ20,000円から30,000円が目安となります。

さらには、治療を行うまでの初診料や再診料、処置料、人工授精に必要な排卵を調整する点鼻薬などの薬代も自己負担となり、かなりの費用がかかります。

また、1回で成功する人もいれば、何度か挑戦しても妊娠しない方もいて、そのたびに費用が掛かってしまいます。

人工受精を4回から5回行っても妊娠しない場合は、体外受精へステップアップすることをすすめられることもあります。

医院によっては、回数は6回までと定めているところもあります。

体外受精となれば費用はまたぐんと高くなり、人工受精の10倍はかかると見積もっておきましょう。

しかし、今日本では少子化を何とかしようと、国や地方団体が不妊治療を行う方に対して補助金を出すようになってきています。

地域によってさまざまですが、不妊治療の中でも体外受精などの高度治療から助成するところもあれば、人工受精やタイミング法からの助成をしてくれたりしてくれるところもあります。

不妊治療に対して助成制度を設けていない地域もありますので、一度ご自身の住む自治体に確認してみましょう。

リスクを回避するためのポイント

なるべく早く不妊治療を受ける

人工受精は、排卵誘発剤で排卵を促すことで妊娠の確立を上げますが、年齢を重ねていくたびに排卵をする力が低下していきます。

よって、ある程度高齢になると人工授精の成功率が低くなり、それだけ人工受精の回数も増え、身体へのリスクや費用が高くなってしまいます。

つまり、年齢が上がるほど副作用のリスクも上がるのです。

年齢別による1回あたりの成功率も、20代は約10%と10人に1人は成功しますが、40代になると約3%と低くなり、100人中3人の成功率へ下がるというデータがあります。

そのため、高齢になると何度も行う場合も多くなり、リスクも高くなってしまいます。

不妊に悩んだら早めに不妊治療を開始することが、人工授精のリスクを下げるためには大変重要になります。

担当医としっかり相談する

人工受精の治療を受ける際には、担当医にきちんと相談をし、治療の流れや費用について納得がいくまで話し合うことが大切です。

ご自身のアレルギーやこれまでの病気や手術についても正確に伝えましょう。

注射や投薬を行う際は何のためのものなのか、どのような副作用が出る可能性があるのかなどしっかりと確認してから受けるようにします。

相談しあうことによってリスクを最低限に減らしましょう。

技術のしっかりしたクリニックを選ぶ

不妊治療を行うにあたって、治療や手術が必要となる人も中にはいます。

例を挙げると、

卵管が両方ともふさがってしまっている「両側閉塞」の場合は、広げる手術を行ってから不妊治療を開始します。

したがって、そういった手術設備や卵管の異常を調べる卵管造影検査の設備も整っている、技術のしっかりとした不妊専門の医院を選びましょう。

実際にそこで治療を受けた人の口コミなどを、調べることもおすすめします。

バランスのとれた食生活を心がける

人工受精を行う人に限らず、不妊で悩む方はバランスのとれた食生活を心がけましょう。

妊娠するためには、健康的な体作りが一番大切です。

特に、酵素の含まれた食材を積極的に摂取しましょう。

バナナやリンゴ、納豆やヨーグルトが比較的取り入れやすいです。

酵素は血の巡りをよくする働きがあり、栄養が吸収されやすく健康体へと導いてくれます。

ぜひ積極的に摂取して、妊娠に向けて健康体になりましょう。

また、バランスのよい食生活をするとともに、ダイエットは控えるようにすることも重要です。

女性ホルモンは妊娠に大変大きな影響を与えます。

女性ホルモンはエストロゲンという卵子の働きをよくする成分を出し、プロゲステロンという子宮の状態をよくする成分を出す妊娠に大きくかかわるホルモンです。

やせすぎてしまうと女性ホルモンの分泌が少なくなってしまうため、妊娠しづらくなってしまいます。

逆に太りすぎでも女性ホルモンがバランスを崩してしまうので、注意が必要です。

不妊治療にはリスクがあることを心得よう

人工授精は自然妊娠に近い治療法とはいっても、投薬や器具の挿入などによって、どうしてもリスクの可能性があります。

また、費用の面でも負担がかかります。

人工受精のリスクを正しく理解し、費用も抑える工夫をして、リスクを最低限に抑えて治療に臨みましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。