2018.06.26

タイミング法で妊娠しないのはなぜ?成功するためのポイントとは?

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妊娠を希望しているけれど、具体的にどんなことをしたら良いのか分からない人は少なくないはず。

まずは「タイミング法」から開始し、妊娠する確率をアップさせることからはじめます。

タイミング法を取り入れた妊活に取り組み、妊活を成功させましょう!

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タイミング法は、妊活スタートの第一歩!

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タイミング法とは、卵子が排卵されるタイミングで性行為をすることで受精する可能性をより高める方法のことです。

不妊治療をする場合、もっとも初期段階で試されるのがタイミング法になります。

1ヶ月に1度の排卵の時以外に性行為を行っても妊娠する可能性は低く、妊娠するためとはいえ、毎日のように性行為を繰り返すのは体や精神面への負担も大きいですよね。

そのため、タイミング法を使って排卵の時を狙って性行為をする方が効率が良く、体への負担も少なく済みます。

排卵時期は排卵予定日の前後3日のことを指し、この時期を狙って性行為をすることで妊娠する確率がぐんとアップします。

タイミング法を行う条件

卵管の通過性が保たれている

精子の通り道である卵管の中が狭い、詰まっている、癒着などの原因により「卵管通過障害」があると妊娠しにくくなります。

受精できたとしても、受精卵が子宮に戻る時に卵管を通過することができないことも。

片方だけ問題がある場合も、2つあるはずの卵管が1つしか使えなくなるため、妊娠の確立が1/2に下がってしまいます。

卵管留水症や留膿症が原因となる「通過障害」「機能障害」または、子宮内膜症やクラミジアによって炎症が起き、それが原因で卵管の周りが癒着している可能性もあります。

「卵管通過障害」は原因を突き止めやすいため、治療して改善すれば卵管の通過性を取り戻すことができます。

クラミジアから卵管の機能トラブルに繋がるケースが多く、検査で一緒に見つかりやすいのが「子宮内膜症」。

こうなると治療しなければならないので、定期的に婦人科検診を行うことが必要になってきます。

排卵をしている

卵巣は一生分の卵子を持っていて、月に一度だけ熟成した卵子を送り出すことを「排卵」と言います。

毎月生理が来れば排卵が正常に行われていると思っている人が多いですが、これは誤解です。

生理があるけれど排卵が無いことを「無排卵月経」、排卵が正常に行われていない状態は「排卵障害」と言います。

妊娠するには卵子と精子が受精しなければならないため、排卵は必要不可欠。

月経不順が続いていたり、イライラやほてり、肩こりなど更年期障害のような症状がある人は排卵障害が起こっている可能性があります。

まずは婦人科を受診しましょう。

正しい治療を行ない、生活リズムを整えていくことで、正常な排卵を促すことができるようになります。

元気な精子がいる

妊娠するためには精子の性質も大きく関わります。

射精した後の精子の中に、より健康的で元気に動き回る精子がいることが妊娠するための鍵。

性行為を行っても精子が卵子まで到達できなければ妊娠することはできません。

1回の精液量や濃度、運動量、形状、生存率、白血球数のことを調べたものを「精液所見」と言います。

妊活を始める時に一度男性も精液所見を調べて自分の精子の状態をチェックしておくと良いでしょう。

また、喫煙していたりアルコールの過剰摂取は精子の質が落ちる原因になります。

妊活する際は休肝日を作ったり、ビールを2杯程度に止めておきましょう。

タイミング法のやり方

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基礎体温を計測する

妊活の基本である「基礎体温」。

まずは自分の「低温期」と「高温期」を知りましょう。

排卵は、低温期の最終日の体温が1番低かった日の前日から高温期までの間のどこかで行われます。

毎日基礎体温を計測することで、だいたいの排卵のタイミングをつかむことができます。

検温する時は、婦人用の体温計を使用しましょう。

また、基礎体温とは体を動かす前の体温のこと。

朝起きたら布団の中で寝たままの状態で計測してください。

何日か図っただけでは低温期と高温期を把握することは難しいです。

何ヶ月も継続して行なうようにしましょう。

排卵検査薬を使用する

排卵時期を予測することができるため注目されている排卵検査薬。

妊娠検査薬と同じようなスティック状で、使い方も妊娠検査薬と同じ様に尿をかけて数分間待つだけです。

判定窓に陽性、陰性が表示されます。陽性だった場合、一定の時間内に性行為をすることで妊娠する確率を高めます。

検査を開始するタイミングは検査薬のメーカーによって違いがありますが、生理開始と生理周期の日数から排卵検査薬を使用するタイミングを調べることが多いです。

生理周期を把握していない場合、まずは毎月の生理の日数や日にちをチェックすることから始めましょう。

基礎体温も一緒に計測することでより正確な排卵日を予測することができます。

病院で治療を受ける

自分で排卵のタイミングを調べたり上手く出来ない場合は病院での治療を受けると良いでしょう。

タイミング法を病院で受ける場合、少なくとも3回受診する必要があります。

まずは初診、次に排卵日の予測をして、最後に排卵の確認。

タイミング法は保険適用される治療ですが、卵子のサイズをチェックするための超音波検査が月に2回以上行われると保険適用外となり、1回あたりの料金がアップします。

また、卵子の成長が不規則である場合、排卵の逃さないように何度も受診する必要があります。

また、希望によって排卵誘発剤を使用することも可能です。

排卵の可能性が上がる上に保険適用される薬であることがメリットですが、卵巣を刺激して排卵させるため「多胎妊娠」「卵巣過剰刺激症候群」になる可能性も。

上手く排卵日を特定できない時は医師に相談すると良いでしょう。

タイミング法を成功させるには?

正確な排卵時期を把握する

正確な排卵日を予測するため、基礎体温の計測を行いましょう。

基礎体温を知ると、生理周期などの体のリズムを知ることができます。

まずは3ヶ月くらい続けると自分の排卵のタイミングがわかるようになります。

ここで排卵検査薬を使用してより排卵日を的確にするのもおすすめ。

朝起きたらまず基礎体温を測ることを習慣にしましょう。

忙しい人には短時間で計測できる体温計もあるため、チェックしてみてください。

寝たまま行えば良いので、体への負担は無いです。

基礎体温表のデータをもとに、排卵日を予測してみましょう。

基礎体温法と排卵日検査薬を併用します。

生活習慣の改善をする

妊娠しやすい体とは、健康な卵子を作る体のこと。

つまり健康的な日常生活を送ることで妊娠しやすい体質に改善して行くことができます。

まずはバランスの良い食生活を心がけましょう。

菓子や外食などは塩分・糖分の過剰摂取に繋がることがあり、体を冷やしたり肥満の原因になります。

バランスの良い食事を3食規則正しく摂るようにしましょう。

また、体を動かす運動すると血流が良くなり、体を温めます。

血流が子宮まで流れて行き内側から温めると活性化しやすいのでおすすめ。

タバコはホルモンバランスを崩しやすくなるため排卵のタイミングがずれてしまったり、血流が悪くなるため子宮を冷やす原因にもなります。

妊活を始めたらタバコは控えるようにしましょう。

長いチャレンジは避ける

妊活を長く続けていると、なかなか妊娠しない、また生理が来たと落ち込んでしまうことがあります。

妊活が長引くほど思い通りにいかないことにストレスを感じるでしょう。

生理は妊娠していない証明であるため、生理に強い嫌悪感を感じてしまう人も少なくありません。

また、強いプレッシャーを感じるため性行為が苦痛になったり、パートナーとの気持ちに差異が生じてしまうことも。

ストレスを感じたままでいると妊娠しにくくなることあります。

そんな時は、一度妊活をお休みしましょう。

気持ちを開放してあげることで体中がリラックスできます。

妊活をやめた途端に妊娠することができたケースもあります。

無理せず自分達のペースで行いましょう。

二人目不妊について

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卵子や卵管の問題によるもの

年齢が上がって行くと卵子質や数が低下するため、妊娠しにくい体になります。

1人目の時に自然妊娠しても、2人目がなかなか妊娠できないケースは少なくありません。

卵管の端にある「卵管采」が、排卵された卵子をキャッチして卵管内に導きますが、この卵管采が働かなければ卵管に行くことができないため、受精することができません。

これを「ピックアップ障害」と言い、「機能性不妊症(原因不明不妊症)」の原因として考えられています。

子宮内膜症やクラミジア、骨盤腹膜炎にかかったことがあると、卵管に癒着が起きている可能性も。

もともと癒着や卵管が狭いなどの問題があったのに、1人目は上手く卵管を通過することができた可能性もあります。

夫婦の関係性が変化した

1人目を出産後、パートナーとの子育てへの考え方の違いにより、2人の関係性が今までと変化してくることがあります。

あまり子育てに協力してくれない、ワンオペ育児に疲れた、と言ったストレスでホルモンバランスが崩れ、体調が戻りにくくなっている人も少なくありません。

また、出産や育児をしているうちに、パートナーのことを異性として見ることができなくなるケースもあります。

異性として見られないため性行為の回数が減り、妊娠しないことも。

相互理解を深めて協力し合うことが大切です。

育児のストレスがある

ストレスは不妊になってしまう原因の1つです。

生殖機能をつかさどる「下垂体」が、ストレスにも対応する役割を持っていることが原因。

下垂体がストレス処理への対応に追われると、生殖機能の仕事をする間がなくなってしまいます。

ストレスは排卵障害を引き起こします。

特に1人目の子どもを抱えたままの妊活は育児ストレスを抱えやすいです。

子どもは思い通りには動いてくれないため何をするにも遠回りになってしまうことが多く、妊活のために栄養価の高い食事を作りたくても時間は無く、運動しようにもなかなか思うようにはできません。

うまくできないことにイライラがつのってホルモンバランスが崩れてしまうことも。

2人目ができずに悩んでいる場合、育児ストレスを軽減することがポイント。

妊活が長期化した場合もパートナーとお互いの気持ちを考えることが大切でしたが、今回のケースも片方に負担がかかりすぎないように助け合うことが大切です。

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タイミング法と併せて自分でできることをしよう

タイミング法は妊娠するために始めることの第一歩。

排卵日を正確に予測して妊娠する可能性を高めますが、妊娠する確率をさらにアップさせるために「睡眠」「栄養バランスの良い食事」「適度な運動」などの規則正しい生活が大切です。

タイミング法と合わせて、健康な体作りをしていきましょう。

タイミング法を続けても、なかなか妊娠できないこともあります。

しかし、赤ちゃんを授かる為の方法は他にもあります。

上手くいかなくても、医師やパートナーと相談して、他の治療法にステップアップしてみるのも良いでしょう。

心が健やかであることが第一なので、躍起になりすぎないようにしてください。

たまに休んでみたり、夫婦で出かかて気分転換するのもおすすめ。

夫婦で無理のない範囲で妊活を行いましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。