2018.08.03

体外受精費用の平均はどのくらい?負担を軽減する方法は?

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大きな費用がかかるイメージが強い不妊治療。

体外受精は不妊治療の中でも高額な治療のひとつで、治療内容もより高度な技術が必要になってきます。

治療内容や費用の平均を知るとともに、経済的な負担を少しでも抑えるためのポイントを理解しましょう。

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高度不妊治療は高額になりがち

体外受精とは、体外での受精によって妊娠の確率を高める治療法です。

排卵日を予測してタイミングをとる「タイミング法」や、精子を人工的に子宮内へ注入する「人工授精」とは異なり、体の外で受精させてから体内に戻すため、高度不妊治療ともよばれ、より高度な技術が必要です。

そのため、どうしても費用は高額になりがち。タイミング法や人工授精と比べると、一気に費用の負担が大きくなるといわれています。

体外受精には一体どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

体外受精にかかる費用は?

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平均1回あたり30~50万円

体外受精は、体外で受精させる治療法です。

体外受精による可能性を高めるためには、卵子や精子をよりよい状態で採取する必要があります。

そのため、実際に受精させるまでの期間にもさまざまな治療や投薬が行われ、それらすべてが体外受精としての治療ということになります。

多くの場合、体外受精としての治療は、前周期から始まり妊娠判定が出ころまで。その間、卵子の成熟やスムーズな排卵を促したり、子宮内に戻した受精卵が着床しやすいよう環境を整えたりする治療が行われます。

これらのいくつかの治療を行った場合、1回の体外受精でかかる費用は平均して30~50万円程度。

ただし、一部の治療を受けずに済んだり、反対に追加の治療が必要になったりする場合には、その分かかる費用も変わってきます。

人によって状況は異なるため、平均費用はあくまで目安として考えておいた方がよいでしょう。

治療回数分だけ高額になる

体外受精を行うために必要な治療は、体外受精を行うたびに行われます。

そのため、体外受精を行うたびに、毎周期1回分の費用がかかることに。

もし、1回の体外受精で無事に妊娠までつなげることができれば1回分の費用で済むでしょう。

しかし、妊娠まで結びつかずに次のタイミングでもう一度体外受精を行うとなると、さらにもう1回分の費用がかかることになってしまうのです。

体外受精の平均費用から考えると、平均の50万円×治療回数が、体外受精のために必要な金額ということになります。

体外受精の場合、治療を行う回数だけ高額になるため、回数によってかかる費用に大きな差が出てしまうのです。

体外受精を始めるにあたっては、かかる金額の目安が立てにくく、経済的に大きな負担となってしまうケースも多いようです。

体外受精費用が平均より高くなるケースとは?

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有名クリニックで治療する場合

体外受精のための費用は、病院や治療内容によっても異なります。

特に、各治療にかかる費用については、病院によって設定金額はまちまち。

ひとつひとつの治療にそれほど大きな差はなくても、体外受精を1回行うために必要なそれぞれの治療をすべて合計すると、病院によって金額が全然違うということもあるのです。

また、金額に差が出やすいのが、有名クリニックで治療する場合。

医師の技術や体制、人気などによっても金額は高くなりやすいため、一般的な病院で治療を受けるよりも費用が高額になるケースも多いのです。

病院によっては、体外受精1回分にかかる費用が100万円以上に及ぶこともあります。

病院ごとにホームページなどでかかる費用の目安を表示しているところもあるので、事前に確認しておくと安心です。

同じ治療名でも、病院によって受診回数や治療法は異なるため、単純に比較することはできませんが、病院選びの参考になるでしょう。

受精卵を凍結した場合

体外受精は、女性の月経周期に合わせて治療が進められるため、基本的な流れは同じですが、人によって治療内容は異なるもの。

内容によって、かかる費用が平均よりも高くなるケースもあるのです。

そのひとつが、受精卵の凍結です。

通常、胚になった受精卵はひとつしか体内に戻さないため、残りの受精卵は使うことができません。

しかし、残りを凍結保存しておくことで、次の治療が始まった際、排卵や採卵のための治療が必要なくなり、体への負担を抑えることができるというメリットがあるのです。

受精卵凍結のための費用は、5~10万円程度。

ただし、保存には年単位で費用が発生することもあり、別途かかる可能性も。

凍結は、1回の治療で受精卵が多くできた場合のほか、無事に受精し胚ができたものの母体のホルモンの状態が安定せず、次のタイミングまで見送る場合にも用いられることがあります。

病院側に採精してもらう場合

男性側の治療によっても、費用が高くなるケースもあります。

射精された精液の中に精子が見られない場合、無精子症とよばれ、自然妊娠を妨げてしまう原因にもなっています。

通常は、自分で採精しますが、無精子症の場合には手術によって精子を取り出すことが必要です。

無精子症には、管が塞がれることで精子が通ることができないケースと、精子自体を作る機能に障害があるケースがあり、それぞれ手術法が異なります。

管が塞がれている場合には、MESEとよばれる方法によって、精子を取り出します。

かかる費用は5~10万円程度。

また、精子自体が作られにくいという場合には、TESEとよばれる手術によって、精巣そのものを採取することが必要です。

TESEを行うためには、10~15万円程度かかるといわれています。これらの手術の有無によっても、体外受精の費用は変わってくるのです。

顕微授精を行った場合の費用

平均1回あたり35~60万円

体外受精では受精が見られない場合には、顕微授精を行うこともあります。

顕微鏡で確認しながら、精子を卵子に注入する方法です。

体外受精よりも妊娠の確率をより高めることができるため、体外受精などでうまくいかなかった場合に用いられることがあります。

体外受精は、精子を卵子に振りかけて受精するのを待ちますが、顕微授精は人工的に受精を行います。

その他の工程は、体外受精と基本的に同じ流れ。

かかる費用は、顕微授精の分やや高額になり、平均して35~60万円程度とされています。

直接受精させるため、妊娠の確率は高めることができますが、受精した卵子を子宮内に戻し、着床するかどうかが妊娠成立においての重要な点。

可能性を高めることはできますが、確実ではないということを頭に入れておきましょう。

体外受精と合算すると平均193万円

顕微授精を行う場合、それまでの間に体外受精などの他の治療を行っているケースがほとんど。

そのため、かかる費用は顕微授精の費用だけにとどまりません。

実際に顕微授精を行う頃には、顕微授精を行うまでに行った治療の費用がすでにかかっていることになります。

特に、体外受精によってうまく受精が行われなかった場合に行われることが多いため、体外受精と合わせて、平均193万円もの治療費がかかっているといわれています。

体外受精も顕微授精も、高度不妊治療とよばれており、高い技術が要求される治療法。

タイミング法や人工授精に比べ、扱える医師も限られてしまうため、どうしても費用が高額になりやすいのです。

また、高額であるからといって確実というわけではないため、最終的にどのくらいの費用がかかるのか、人によっても差がうまれます。

不妊治療費の負担を減らすには?

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若いうちになるべく早く受ける

どうしても高額になりやすい不妊治療費。少しでも負担を抑えるためには、治療による妊娠確率を高めることが必要になるでしょう。

妊娠確率を高めるためには、年齢も重要なポイント。

治療を行わない自然妊娠の場合、妊娠の確率は、20代をピークに年齢とともに減少していきます。

一方、不妊治療を行う場合には、年齢が若いほど治療にかかる費用が少なくなります。

不妊治療費の平均は、30代で150万円、40歳で370万円、そして45歳になると3700万円と、年齢によって大きく異なっていることがわかるでしょう。

これは、年齢が若いことで、身体本来の機能を活かした治療ができるため。

少しでも受診回数や治療を少なく抑えたり、高度な治療が行わずに済ませたりすることで、かかる費用を抑えることができるのです。

妊娠を希望する場合、できるだけ若いうちに病院を受診しておくことが大切です。

レベルの高いクリニックを選ぶ

不妊治療費を抑えるためには、レベルの高いクリニックを選ぶことも効果的です。

レベルが高いクリニックというと、有名であることも多く、一般的に費用も高額になりがち。

費用を抑えるためには、むしろ避けた方がよいのでは?という人も多いでしょう。

しかし、不妊治療において、治療費を抑えるためには、少しでも治療の回数を抑えるということが重要になります。

特に、体外受精や顕微授精のような高度不妊治療の場合、医師の技術によって確率が大きく変わるともいわれています。

レベルの高い医師がいる、レベルの高いクリニックを選ぶことで、1回あたりの費用は高額になってしまう可能性はあるでしょう。

しかし、1回ごとの妊娠の可能性をアップさせる効果も期待できるのです。

予算や治療方針なども考慮しながら、信頼できるクリニックを選びましょう。

国や自治体の助成金を利用する

不妊治療費は、保険が適用されないことがほとんど。

ただでさえ高額な治療費が、全額負担になると、家計としてもかなりの負担になってしまうでしょう。

不妊治療における費用の負担を軽減するための制度として、特定不妊治療費助成制度というものがあります。

国や自治体によって行われているもので、不妊治療にかかる費用に対して助成金を受け取ることができるのです。

治療内容や進捗状況などによって、受け取れる金額が異なります。

また、国で定められた助成内容に加え、自治体ごとに追加の助成を行っているところも。

助成を受けるためには、所得制限や年齢制限があり、人によって条件も異なります。

条件を満たしているかどうか、住んでいるところの自治体に確認しておくとよいでしょう。

医療費の還付や控除を利用する

世帯ごとに、年間で医療費が10万円を超えた場合、控除の申請を行うことができる医療費控除。

不妊治療も、医療費控除の対象になり、他の医療費と同じように申請することができます。

不妊治療費そのものを抑えることはできませんが、所得控除によって家計としての負担を抑えることにつながります。

治療費の領収書はきちんと保管しておきましょう。

また、病院を受診するためにかかった交通費なども、控除の対象に。

公共機関など、領収書がない場合には、区間や料金をメモしておけば認められることがほとんどです。

ただし、同じように高額な医療費を助成してくれる高額療養費制度は、不妊治療は適用外になることがほとんど。

こちらは保険適用内であることが基本です。

不妊治療に適用されるのは、医療費控除です。

うまく活用し、経済的な負担を抑えましょう。

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体外受精を受ける前に、先ずは費用や助成金をチェック!

体外受精は、不妊治療の中でも費用が高額になりがち。

始める前に、かかる費用や治療内容について、ある程度知っておくことが大切です。

治療を行う回数によっても最終的な金額は変わってくるため、どのくらいまで治療を続けらるのか、パートナーとあらかじめ話し合っておくこともできるでしょう。

また、助成金の有無によっても、治療に対する考え方も変わってきます。

体外受精を受ける際には、まず基本的な知識を身に付け、理解しながら治療を進めていくことが大切です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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