2018.07.04

体外受精をしても「着床しない」のはなぜ?その対策と成功率を高める方法

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体外受精と聞くと、高い確率で妊娠できるというイメージが強い方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし現実は、体外受精が成功しても、着床しなければ妊娠には至りません。

では、なぜ受精がうまく行ったのに、着床しないことがあるのでしょうか。

こちらの記事では、その理由と対策について詳しくご紹介していきます。

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問題がなければ、体外受精の着床率は高い!

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体外受精は、施術を受ける女性に全く問題がなければ、着床率が高いものとされています。

しかし、何かしらの問題がある場合には、着床は簡単なことではありません。

着床しない理由を知れば、妊娠にぐっと近づけます。

そのため、着床しやすいかどうかは、妊娠しやすいかどうかに直結してくるのです。

着床しない理由を理解し、適切な対策をすることで、着床しやすくなることも多くあります。

ぜひ対策を講じて、体外受精を成功させ、念願の妊娠を叶えましょう。

体外受精をしても着床しない理由とは?

体外受精は自然妊娠に比べると、妊娠に至りやすいと言われています。

ですが、それでも着床しないということには、いくつかの理由が考えられます。

体外受精に何度か失敗したら、まずはその理由を探っていきましょう。

子宮に問題がある

体外受精をしても着床しにくい原因の一つに、筋腫が挙げられます。

子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。

子宮筋腫があると、受精卵が正常に子宮へ着床しにくくなってしまいます。

子宮筋腫はそこまで珍しくない病気なので、なるべく定期的に健診を受けていくといいでしょう。

そして、子宮内膜症も着床しにくい原因の一つとなっています。

これは、子宮内にあるはずの内膜が、子宮以外の卵巣などで増殖しては剥離するということを、繰り返してしまう病気です。

子宮内膜症は痛みを伴うことが多いので、原因不明の痛みがある場合は早めに病院を受診しましょう。

こちらも、着床に影響を与えてしまいます。

このように、子宮になんらかの問題がある場合には、着床しにくくなってしまう可能性が高いのです。

黄体ホルモンの分泌量が少ない

黄体ホルモンは、妊娠するために欠かせないホルモンです。

着床しやすくしたり、妊娠を正常に継続していくために必要なものなのです。

しかし、なんらかの理由で、黄体ホルモンの分泌が少なくなってしまうことがあります。

すると、子宮内の環境が整わないなどの理由で、着床しにくくなってしまいます。

精子の質が悪い

着床しにくい原因は、精子の質にも理由があります。

精子の質がよくない場合は、着床しにくい受精卵となってしまいます。

たとえば、精子の運動率がよくなかったり、精子の数があまりにも少なかったりした場合などです。

こうした精子の質は、男性の体質や生活習慣によっても変わってきます。

着床しにくい原因は、男性側にもあるものなのです。

流産を繰り返してしまう不育症

妊娠にいたっても、何度も流産を繰り返してしまう場合もあります。

これは不育症である可能性が高く、妊娠の維持が難しいとされているものです。

不育症である場合、体外受精を行っても、着床しないことが多くなります。

たとえ受精が成功しても、着床しないと妊娠とはならないため、妊娠の継続が難しい不育症は着床しにくいと言えます。

体外受精で着床しないときの対策

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体外受精を何回か繰り返してみて、それでも着床しない場合には、何かしらの対策をしていきましょう。

何度同じ体外受精を繰り返していても、よい結果を得られるとは考えにくいためです。

そのため、有効となる対策方法の中でも、自分に合いそうなものから対策を取っていきましょう。

排卵誘発の方法を変えてみる

対策の一つとして、排卵誘発の方法を変えることがあげられます。

体外受精の際には、排卵誘発を行って卵子を採取していきます。

この排卵誘発にはいくつかの方法があり、それぞれの方法によって、卵子の質が変わってくることがあります。

そこで、排卵誘発の方法を変えて、卵子の質を上げてみましょう。

卵子の質が上がれば、もちろん受精卵の質も上がり、着床しやすくなります。

妊娠するうえで、大変重要となる卵子なので、なるべく質のよいものを採取できる方法を医師と相談していきましょう。

顕微授精に切り替える

体外受精は、卵子と精子をそれぞれ採取して、体外で受精しやすい環境を整えて、受精卵となるのを待つ方法です。

卵子にたくさんの精子をかけることで受精しやすくし、受精卵を作っていくのです。

これに対して顕微授精は、卵子に直接一つの精子を注入する方法です。

そのため、体外受精よりも受精卵ができる可能性が高いとされています。

さらに、顕微授精の場合は、活発で元気な精子を選んで卵子へ注入するので、出来あがった受精卵は、体外受精の場合より質が高い場合が多いのです。

受精卵の質がよければ、着床できる可能性も上がるので、着床しないときには顕微授精も検討してみましょう。

腕のいい医師がいる病院に転院を考える

着床しない場合には、思い切って病院を変えてみることも方法の一つです。

妊娠は、大変デリケートなものなので、病院のやり方と合っていなければ、妊娠できる可能性は低くなります。

また病院や医師によって、コンセプトが違ってくることも多くあります。

そのため、全く違うコンセプトの病院のほうが、案外合っていたということも少なくないのです。

病院を変えるなら、ぜひ腕のいい医師がいる病院へ行きたいものですよね。

そこで、まずは病院の口コミをどんどん調べてみましょう。

実際に施術を受けた人の声を調べて、なんとなくその病院の評判を調べておくのです。

そして、自分に合いそうな、よい病院を選んでいきましょう。

体外受精の成功率を高める方法は?

体外受精は、もちろん100%着床して妊娠できるわけではありません。

着床を成功させて妊娠するためには、成功率を高めるための方法が必要なのです。

その方法を、いくつか見てみましょう。

妊娠に必要な栄養を摂る

妊娠するためには、体力が必要となります。

それに合わせて、豊富な栄養素が必要となってきます。

一つの命をゼロから育んでいくのですから、より健康な母体を維持することが大切なのです。

そこで、着床しやすい体を作ることが、とても重要となってきます。

そのためには、栄養をしっかりと摂取していく必要があります。

健康を維持するためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取していかなければなりません。

着床しやすくするためには、特にビタミンやたんぱく質をしっかりと摂るようにしましょう。

また、ジャンクフードなどは避け、なるべく健康な体を作るように心がけていきましょう。

規則正しい生活を送る

健康維持のためには、規則正しい生活が欠かせないポイントです。

朝はなるべく早く起き、夜はなるべく早く寝て、しっかりと睡眠を摂るようにしましょう。

睡眠が足りていないと、健康は維持できません。

また睡眠は、体の細胞を修復するうえでも、大変重要なものです。

しっかりと睡眠時間を確保して、質のよい睡眠がとれる環境を整えていきましょう。

ストレスをためないように心がける

ストレスは、妊娠を妨げる大きな要因となってしまいます。

ストレスが溜まると、ホルモンバランスが乱れてしまうので、着床しにくくなってしまうのです。

ストレスはなるべくためないように心がけていきましょう。

しかし、ストレスは毎日少なからずたまってしまうものです。

だからこそ、毎日少しずつでもストレスを発散していく習慣が必要になります。

たとえば、毎日ゆっくりとお風呂に入る。

毎日、少しでも趣味の時間を取る。

ゆっくりと、お茶を飲んでリラックスできる時間を取る、など。

こうした一工夫で、ストレスは効率的に発散する事が出来ます。

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着床しやすい子宮環境を維持しよう

体外受精は、自然妊娠よりも妊娠にいたりやすいとはいえ、100%妊娠できるものではありません。

受精卵が着床できなければ、妊娠とはならないのです。

着床しない原因は、さまざま考えられます。

まずはその原因を探り、理由を特定していきましょう。

原因がわかれば、有効な対策が見えてきます。

そして、対策をたてるとともに、着床しやすい体作りをしていくことが大切です。

健康を維持して、子宮環境を整えることは、着床しやすい体を作って、妊娠を維持していくうえで欠かせません。

食事や生活を見直して、着床しやすい子宮環境を整えていきましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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