2018.06.11

体外受精の移植前にやるべきことは?治療の流れと過ごし方の注意点

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体外受精の移植前は緊張してストレスになってしまう方もいることでしょう。

では、移植前にはどのように過ごしたらよいのでしょうか?

治療の流れを理解し、移植前にやるべきことや過ごし方の注意点を知ることで、妊娠率を上げることができるかもしれません。

この記事では、そんな移植前の過ごし方や気になる治療の流れについて解説します。

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体外受精の移植前はどう過ごしたらいい?

体外受精の移植前日となると、どうしても緊張しやすいです。

移植前の過ごし方は、妊娠率に影響するのでしょうか?

体外受精の移植前の過ごし方

体外受精の移植前の理想的な過ごし方を確認していきましょう。

ストレスをためずに発散させる

体外受精の移植日が迫っていると、緊張と不安でいっぱいになり、ストレスになってしまうことがあります。

体外受精中にストレスを感じると悪影響を及ぼすので、体外受精の移植前は落ち着いて普段通りに過ごすことが理想です。

着床率を上げるためには、子宮内膜が厚くなっていることが重要。

ストレスは子宮内膜を厚くする黄体化ホルモンの分泌を悪くしてしまう作用があるので、妊娠を望む女性はストレスを溜めないように発散させましょう。

いろいろと考えてしまう時間を自分が好きな趣味の時間に費やすとよいです。

楽しいことをしていると、緊張と不安な気持ちが吹き飛びます。

規則正しい生活リズムを心がける

夜更かしや喫煙や飲酒や暴飲暴食など、体への悪影響が心配される生活習慣をやめて、規則正しい生活リズムを心がけるようにしましょう。

特に就寝中に女性ホルモンの分泌が活性化するので、上質な睡眠をとることはとても大切です。

寝る前には、スマホ画面を見る癖をやめて、寝つきがよくなるように工夫をすることが大切。

上質な睡眠は、ストレス解消、疲労回復、免疫力を上げるなどの効果も期待できるので、睡眠をおろそかにしないように注意しましょう。

しっかり睡眠をとることで、体外受精の移植前でもリラックスして過ごせるようになります。

食事の栄養バランスに気をつける

妊娠しやすい健やかな体づくりのためにも、食事の栄養バランスに気をつけましょう。

ダイエットは栄養が偏りやすいので、妊娠を望む女性にはおすすめできません。

体外受精の移植前だけ食事に気をつけるのでは意味がありません。

普段から食事の栄養バランスに気をつけることで、健康な体がつくられるからです。

また、妊娠しやすい体づくりをサポートする栄養を摂ることを意識するのもおすすめ。

例えば、抗酸化作用のあるビタミンE、子宮内膜の強化や子宮の血流促進を促す葉酸を多く含む食べ物を、毎日の食事に積極的に取り入れてみましょう。

体を冷やさない工夫をする

子宮や卵巣の血流が良いほど、妊娠しやすいといわれています。

その理由は、受精卵が着床する場所となる子宮内膜を形成するためには、血流が良いことが条件だとされているから。

体が冷えていると血流が悪くなってしまうので、鍼灸や腹巻きや半身浴などで体を冷やさない工夫をしましょう。

血流や新陳代謝が悪くなると、卵巣や子宮の機能に悪影響を及ぼします。

新陳代謝が悪いと、母体や胎児をつくる細胞の生成力が落ちてしまうのです。

移植前は体を温めて、血流改善と新陳代謝を上げることを心がけましょう。

積極的に性交渉を行う

体外受精の移植前は、積極的に性交渉を行いましょう。

性交渉により子宮に精液が広がると、子宮が免疫に寛容な状態になるので、着床の促進が期待できます。

また、今回の体外受精が陰性に終わった場合、治療法によっては次の体外受精は早くても2カ月後になることが多いです。

その間何もしないと妊娠のチャンスを逃してしまうことになるので、体外受精と体外受精の間にある排卵時期にも性交渉を行うのがおすすめ。

それだけでなく、精子をためてしまうと精子の質が悪くなるといわれているので、性交渉はなるべく頻繁に行いましょう。

体外受精の移植前に注意すること

体外受精の移植前には、注意しなければいけないことがいくつかあります。

薬の服用は医師に確認してから

風邪薬や痛み止めなどの薬の服用は体に悪影響を及ぼす可能性があるので、必ず医師に確認してからにしましょう。

体外受精の治療にも影響を与えてしまう可能性があるので、独断で服用するのは危険です。

風邪を引いた、頭痛や腹痛がするなど、体調が悪くなったら、治療前に病院に行き、担当医師に相談しましょう。

体調次第では、体外受精の日を延期する必要もあります。

焦る気持ちはわかりますが、急がば回れです。

焦っても良い結果は生みません。

医師の診察を受けて、よく相談しながら落ち着いて治療を進めていきましょう。

感染症の予防に努める

特に冬の時期はインフルエンザなどの感染症が流行するので、冬の時期の治療は要注意です。

手洗い、うがい、マスクなどをして感染症の予防に努めましょう。

感染症にかかってしまったら、まずはその治療が優先になる可能性が高いです。

妊娠後に感染症にかかるのも避けなければいけません。

感染症の予防には手洗い、うがい、マスクが一番の予防策だといわれています。

単純な方法ではありますが、出かけるときは常にマスクをし、家に帰ったらすぐに手洗い、うがいをする習慣をつけることが大切。

また、家族に感染症の患者がいる場合は、家の中でもマスクをして、徹底的に予防しましょう。

お酒やたばこは控える

お酒もたばこも、少量であっても体外受精の成功率に影響があるという研究結果が出ています。

飲酒するカップルは、飲酒しないカップルと比べると体外受精の成功率が低い傾向にあるそうです。

喫煙するカップルも、体外受精の成功率が大きく下がるといわれています。

喫煙すると有害な化学物質を体内に取り込んでしまうのでよくありません。

ストレス解消のためにお酒やたばこを利用しているかもしれませんが、ストレスを解消するのは別の方法を探しましょう。

体外受精の移植前に行われる治療

体外受精の成功率を上げるために、移植前に行われる治療や検査があります。

排卵の時期を特定するホルモン検査

体外受精の移植のためには、卵胞の成長や子宮内膜の状態を把握して、排卵の時期を特定する必要があります。

ホルモン検査は、排卵の時期を特定するために必要な検査なのです。

自然周期治療では、排卵直前の成熟した卵子を取り出すことが重要。

そのためにホルモン血の変化を常に把握し、排卵の時期を特定、体外受精を成功させるために確実な方法なのです。

また、ホルモン検査でホルモンの量を調べることで、妊娠できるかどうかなど、不妊の原因を探ることもできます。

採卵率を上げる薬剤の注射

採卵率を上げることを目的に薬剤の注射をすることがあります。

薬剤というのは、排卵誘発剤のこと。

排卵誘発剤には種類あり、排卵を促すためのもの、卵子を成熟させるためのもの、卵巣を刺激して卵胞を育てるためのものがあります。

卵子が卵巣からの排卵を促進する効果を高めるために排卵誘発剤の注射を使用しますが、排卵がある場合でも体外受精の移植の前に使用されます。

排卵誘発剤をすることで妊娠率を上げる効果が期待できるからです。

レーザーを使うアシステッドハッチング

体外受精の移植前に、レーザーを使うアシステッドハッチングを行い、胚盤胞のまわりの透明体をレーザーを使用して除去します。

このアシステッドハッチングを行うことで、移植後に着床までの時間を短縮することが可能です。

過去に子宮外妊娠などの経験があり、卵管機能に問題があることが予想される場合、胚発育が通常よりも遅い場合、ホルモン調節化で胚移植をするときなどに有効的な方法だといわれています。

不妊の原因や体質によっては、この技術を用いることで妊娠しやすくなる方がいるのです。

万全の体制で移植日を迎えよう

体外受精の移植前の過ごし方を知ることで、妊娠率を上げることができます。

移植前は日々の生活習慣に気をつけながら、ストレスを溜めず、リラックスして過ごしましょう。

また、移植前にやるべきことだけではなく、移植前のNG行動にも注意することが大切です。

薬の服用やたばこやアルコールはNG。その他に不安なことがあれば、移植日の前であっても医師に相談したほうが安心できます。

万全の体制で移植日を迎えましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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