体外受精をしたあと悩むのが、フライング判定をしてしまおうかどうしようかというものです。
フライング検査のやりかた、そして陰性だったときに別の手段を試す方法、妊娠判定日前のフライング判定の必要性について見ていきたいと思います。
体外受精をした場合、判定日までが遠く感じて、
「フライングして、市販の妊娠検査薬を使ってしまおうか?」
と考えてしまう人は数多くいます。
気持ちがもやもやすることがストレスになるようでしたら、心身のためにもフライングしてもよいかもしれません。
気持ちがすっきりすることがフライング検査を行うメリットともいえるでしょう。
また、判定が陰性だった場合のショックを1人で受け止めなければならないこと。
検査時期が早すぎたり、投薬の影響で異なる結果があらわれてしまうことがあるのは問題点です。
妊娠判定を待っている女性の、フライング検査の必要性について、この記事ではみていきたいと思います。
体外受精後の妊娠判定は、病院では14日後くらいになることが多いです。
待ち時間が長いためフライングをしたくなるものですが、特にフライング検査をする必要がある人はどのような人でしょうか。
妊娠初期症状は、生理前の体調とよく似ています。
腹痛や吐き気、胸の張り、だるさ、眠気、肌荒れ、下痢や便秘などです。
妊娠初期といわれるのは妊娠4~15週くらい(2~4カ月)ですので、本来なら妊娠判定以前に感じることは少ないと思われます。
もしかしたら体外受精を行った際の薬剤の影響を受けて、それらの症状が出ている可能性もありますが、もしも気になるようでしたら妊娠判定をしてみてもよいかもしれません。
同様に妊娠超初期と呼ばれる時期の症状もあります。
妊娠超初期とよばれるのは、妊娠0~4週の期間なので、妊娠判定以前となります。
この時期の症状としては、着床したことに対して着床痛や着床出血があることです。
これも、体外受精を行った人の場合では、カテーテルなどを挿入したことによる痛みや出血と混同しやすいのですが、ストレスを感じるようでしたら同様にチェックしてみてもよいかもしれません。
また、その際には通常の妊娠検査薬ではなく、ドラッグストアなどで販売されているフライング検査薬を使用しましょう。
体外受精の胚移植までは長い道のりです。
そして結果を待つというのは、マラソン選手でいえばようやく遠くにゴールとなる会場がみえてきたようなもの。
期待と、不安と、さまざまな感情が胸の中に渦巻いています。
そのような状態が続くと、不眠症などになることが。興奮状態が冷めやらず、寝付きが悪くなったり、眠っていても夜中に何度も目が覚めてしまったりします。
そういった精神状態は体に悪影響を及ぼしてしまうので、不眠症を解決するためにも、フライング検査をしてみるのも1つの方法かもしれません。
結果が陽性なら、辛い不妊治療ともお別れし夫と妊娠した喜びを分かち合うことができます。
心に思い描くのは、幸せな未来です。
かたや陰性だった場合には、苦労したのもつかの間、再びスタート地点に逆戻りしてしまいます。
そのことがわかっているだけに、結果を待つことは女性にとって非常に大きなストレスとなります。
また、フライング検査をしてみるかどうかで悩むこともストレスです。
悩み続ける位なら、思いきってフライング検査をしてしまうのもひとつかもしれません。
ただし、体外受精をしている場合には、投薬の影響などもあるので検査をするタイミングなどに気をつけなければいけません。
正確に測れなかった場合には、せっかく着床していても陰性の結果がでることがあります。
そしてそれが大きなストレスとして悪い影響を及ぼす可能性があります。
体外受精後のフライング検査は、しっかりと検査する時期や、タイミングを見計らわなければなりません。正しく使用して、正確な結果を得るようにしましょう。
体外受精は、子宮に受精卵を戻す方法です。実際に着床するまでには7日程度浮遊する必要があります。
7日目くらいになると移植した胚から繊毛があらわれ、子宮内膜に潜り込もうとするのが着床です。
着床すると、hCGというホルモンが急激に分泌されます。
妊娠検査薬は尿に含まれるこのhCGの量によって妊娠判定を行うのです。
そのため、まだ受精卵が子宮内を浮遊している時期など、早すぎると陰性になります。
しっかり着床した頃を見計らうならば、胚移植から一週間ほど経った後がよいでしょう。
妊娠検査薬は、受精卵が着床した後に急激に増えるhCGホルモンの量を調べる検査です。
そのため、体外受精のためにhCG注射を使用していた場合、このhCG注射の影響が出てしまいます。
特に胚移植後6日以内は、hCG注射をしている人はhCG値が急上昇することがあります。
正確に測りたいならば、フライング検査に適しているのは胚移植から11日以降に測定してみましょう。
そうするとほぼ病院での妊娠判定日に近くなるのではないでしょうか。
またフライング検査は、自分で行うものなので正確な結果は出にくいものです。
そのため判定日前日にフライングをして陰性だったのに、ダメだと期待せずに受けた病院での妊娠判定で陽性が出ることもあります。
妊娠検査薬には、朝一番の尿で調べるように書かれているものが多くあります。
それは朝一番の尿は、妊娠ホルモンであるhCGを多く含むためです。
検査方法ですが、フライング検査薬の使用方法は簡単。尿吸収部分に尿をかけ、キャップをはめ、水平なところにおいて1分程度待つだけです。
判定がわかる窓口にラインが出ていれば陽性、出ていなければ陰性。
朝一番の尿ではないからといって、測定ができないわけではありません。
しかし少しでも正確に測るために、期待を込めて朝一番の尿で行いましょう。
フライング判定で陰性だったときは、別の計測方法も行ってみましょう。陰性が陽性に変わる可能性も残されています。
陰性の結果が一度出たからといって、すぐに諦めたり絶望しないでください。
妊娠検査薬はタイミングが非常に重要で、浮遊している受精卵がまだ着床していなかったり、着床していてもhCG値が規定に届かなかった場合には、陽性になりません。
特にhCG注射をしていた場合には、体内のhCGホルモンが乱れていますので、注射の影響が失われる頃に再度妊娠検査薬をしてみてください。
1度陰性反応が出ても、2~3日おいてもう一度検査をしたら陰性から陽性に変わったということはよくあることです。
妊娠検査薬と、早期妊娠検査薬の違いはなんでしょうか。それはhCGホルモン値の計測可能な量です。
少ない量でも計測できる早期妊娠検査薬は、妊娠検査薬よりも早い周期で妊娠がわかります。
一般的な妊娠検査薬は50mlUから計測可能で、妊娠4週くらいから。
早期妊娠検査薬は25mlUから計測可能で、妊娠3週から計測できます。
検査薬の種類を変えてみることで、陽性反応が出ることも。
現在市販されている妊娠検査薬は性能がよく、正しい使い方をして判定が陽性ならほぼ間違いなく妊娠しています。
しかし陰性の場合には、早すぎてまだ着床していなかったり、尿の量が足りずに正しく測定されていない可能性も。
たとえフライング検査が陰性だったとしても、病院で正式な判定が出るまでは諦める必要はありません。
諦めずに判定日を待って病院へ行きましょう。
フライング検査は、あくまで自分で行う検査です。
そのためにタイミングがずれていたりすると、正しい結果が得られないことがあります。
それを踏まえたうえで、妊娠判定日まで待ちきれずストレスになってしまうようなら、フライング検査をしてみてもよいかもしれません。
その際には、陰性でも陽性でも焦らないことが大切ですよ。