2017.07.11

卵管造影検査の気になるポイントまとめ!費用や痛みは?妊娠率は上がる?

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不妊治療検査の子宮卵管造影検査は、子宮に造影剤を注入して、その広がり方をレントゲンで確認し、卵管がきちんと通っているのか、子宮に奇形や腫瘍などがないかなどを調べる検査です。

不妊検査では欠かせない検査のひとつですが、痛みを伴うことがあります。
痛みの感じ方は個人差がありますが、生理痛のような鈍痛だったという方もいれば、かなりの激痛だったという方もいます。

苦痛を伴う検査ですが、検査をすることで詰まりが解消され、妊娠率がアップするとも言われています。
そんな子宮卵管造影検査の検査方法や時間、費用、検査時期、苦痛はどれくらいか、本当に妊娠しやすくなるのかなど、気になるポイントをまとめました。

◆ 卵管造影検査とは?

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女性の体の中では、月に一度のペースで排卵が起こります。
その際、排卵された卵子が子宮に向かう通り道を卵管といいますが、卵管に詰まりや癒着、ポリープなどがあると、受精卵が子宮に到着できずに着床を妨げてしまいます。

卵管造影検査とは、そんな卵管の障害による不妊の原因を見つけるために行われる検査で、子宮に奇形や腫瘍などがないかなどを調べるとともに、子宮も同時に調べられる検査です。
卵管の検査には、通水検査、通気検査、卵管造影検査の3種類があり、通水検査では、痛みを感じやすいといわれています。

卵管が通っているかどうかを見るために、造影剤を使って子宮の中をレントゲンでくまなく確認することができますが、子宮の形の異常(単角子宮・双角子宮など)や子宮内腔の異常(子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下の筋腫・子宮内腔の癒着)、 卵管の通過性(詰まっていないか・どの辺が詰まっているのか・走行に異常はないか)や卵管周囲の癒着などが分かります。

◆ 卵管造影検査の流れと所要時間

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卵管造影検査では造影剤を注入した直後と24時間後の2回、レントゲン撮影を行います。
造影剤が卵管から卵管采、腹腔内へと広がっていく様子がわかり、もし卵管に障害があると造影剤が広がらず、途中で止まってしまいます。

最初の検査時間は30分~1時間程度で、翌日に最終的な状態を見るために再度レントゲンの撮影を行いますが、それほど時間はかかりません。
撮影回数などの検査方法は婦人科によっても異なるので、詳しくは事前に問い合わせてください。

【卵管造影検査の流れ】

① 検査準備で子宮内にバルーンカテーテルを入れて膨らませる
② 特殊な器具を使って子宮口から造影剤を注入する
③ 造影剤が子宮内で広がる様子をレントゲン写真で確認する

◆ 卵管造影検査を受ける時期やタイミングは?

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卵管造影検査は、いつでもできるというわけではありません。
生理が終了してから、排卵までの短い間だけです。
排卵後にもし受精していることに気づかずにレントゲン写真を撮ってしまうと、受精卵に影響がでる可能性があるからです。

大人にとっては問題のないレントゲンの放射線量も受精卵にとっては悪影響がゼロとはいえません。
そのため検査が終了するまでは、妊娠を希望してタイミング法を試みている夫婦でも、必ず避妊をしましょう。

◆ 卵管造影検査は痛いの? 出血はあるの?

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卵管造影検査では、外からバルーンや造影剤を入れるので痛みを伴うことがあります。

痛みの感じ方は個人差があるため一概にはいえませんが、生理痛のような鈍痛だったという方もいれば、かなりの激痛だったという方もいます。
子宮の中に管を入れて風船を膨らます時に子宮が圧迫されるのと、造影剤を卵管に流すときに痛みを感じるようです。

痛みを強く感じる場合、卵管が詰まっているなど、卵管になんらかの障害がある可能性があります。
病院によっては、痛み止めや麻酔などを使って痛みを軽減する方法をとっているところもあるので、事前に確認しておきましょう。

また、検査後に出血を伴うことがあります。
器具を入れた際に子宮内膜を少し傷つけてしまったことが原因と考えられ、ほとんどは数日で出血は止まります。

◆ 卵管造影検査の費用は?

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病院によって検査費用に違いがあり、公立病院、私立病院、不妊治療専門病院によっても違うので、予め確認しておきましょう。
通常、1回あたりの検査は5,000円~15,000円程度です。

卵管造影検査には、自治体で助成金を出しているケースもあるので、検査を受ける前にお住まいの市区町村の役所に問い合わせてください。

まとめ

卵管が完全に閉塞している場合は別ですが、少し通りの悪い程度であれば、この検査の後に妊娠する場合があります。
卵管造影検査後は、妊娠率が上がるゴールデン期間があるとされ、検査後の6か月、とくに最初の3か月が妊娠率しやすい時期が続くようです。

赤ちゃんが欲しいのにできないとあれこれ悩んでいるよりも、まず不妊の原因を突き止め、それを解決していくことが、何よりの近道です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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