妊活に漢方薬が有効なのは、植物、動物、鉱物を原料とする自然の生薬なので、体に負担が少ないことが考えられます。
安心・安全に妊活を行う上でとても大切な要素。
おすすめの市販の漢方薬なども取り入れながら、一緒に漢方薬を学び、妊活にはげみましょう。
子どもが欲しいと思ったとき、それが妊活へのスタートの道。
具体的には、妊娠しやすい生活環境を作ることが基本です。
その一つの方法として、取りあげられているのが漢方薬で、体の中で作用して、自然治癒力を高めてくれます。
本格的に妊活となると、病院での治療になりますが、クリニックや病院で治療を受けると、漢方薬を処方されることも多いでしょう。
診察によって妊娠しにくい原因を探り、処方された漢方薬で、体質改善を目指すのです。
漢方は、植物・動物など、自然のものを材料にしているので、体にやさしく、不妊の基本的な原因となる、体の冷えの改善をはかることができます。
血のめぐりがよくなって、体中に血液や酸素が届き、妊娠しやすい環境を整えるのです。
不妊で悩んでいる人は、月経にともなって起きる、女性特有の症状の悩みを持つ人も多くいます。
たとえば、生理痛や下腹部痛、過多月経のほか、嘔吐や下痢などの症状がある場合も。
これらの症状は、漢方薬が得意とする、体のバランスを整えることで、治療改善が望めます。
また、体への負担も少なくやさしく作用し、妊娠の大敵となるストレスや低体温、冷えといった根本的原因を改善して、卵巣機能の回復が望めます。
もともと、子宮や卵巣は冷えやすい傾向にあるので、漢方薬で体のもとから温め、改善していくことが、効率的な方法なのです。
子宮や卵巣機能をアップさせるために、漢方治療を取り入れてみてはいかがでしょう。
漢方薬は、植物、動物、鉱物を原料とする自然の生薬で、いくつかブレンドすることで完成します。
そのため、排卵誘発剤といった、人工的に作られた薬品と比べると、体にやさしく負担が少ないことで、安心して使うことができます。
もちろん、完全に安心というわけではありませんが、限りなく負担が少ない=副作用のリスクが低いと考えられます。
そのため、これから妊活をしたいと思っている人にとっては、まさに理想的な方法といえるでしょう。
そして、毎日決まった分量を飲むだけという手軽さも、人気の秘密といえます。
不妊治療は、医師に頼りきってしまうところがありますが、自分の体は自分で守り、できるだけ負担が少ない、体にやさしい漢方薬治療法で、妊娠環境を整えていきましょう。
妊活で漢方薬を使いながら、不妊治療を行うことができます。
病院で別の不妊治療だけでは、思うような結果が出なかった場合、医師に相談をして、漢方薬との併用を考えてみましょう。
実際に不妊治療を何回やっても妊娠できなかった人が、漢方薬で妊娠できたケースもあります。
漢方薬といっても、さまざまなタイプがあり、自身の原因を知った上で選ぶことが大切。
誤った自己判断ではなく、医師のアドバイスのもとで、選ぶことがポイントです。
最近では、通販で手軽に購入できるところも多いのですが、不妊の原因が分からなければ、いくら薬を飲んでも効果が出ません。
まずは、信頼できる医師と出会い、不妊治療をはじめ、併用する形で漢方薬を取り入れてみましょう。
そうすることで、妊娠へと一歩ずつ近づいていきます。
病院で不妊治療がはじまり、さまざまな治療法を試しても、なかなか効果が現れない場合、漢方薬を使用することも。
医師の診断により、不妊の原因を把握して、容量や用途を考えながら漢方薬を処方するのです。
しかし、これはあくまでも、薬品として形になっているものから、分量をはかっていきます。
そのため、成分などについて違いがありませんが、一から漢方薬を作る「オーダーメイド」でも可能となります。
もちろん、病院やクリニックによって対応は異なり、漢方薬の種類も多種多様なので、すべてがオーダーメイドというわけにはいきません。
漢方薬局に行くと、1度問診をして体質や症状を把握して、その人に合った生薬をブレンドしてくれます。
体質に合わせて作られているので、安心して漢方薬による妊活をスタートさせることができるのです。
本格的な不妊治療になると、家族や知人、友人、近所の人などに、それとなく知られてしまうおそれが。
プライベートなことなので、できれば、自分たちだけで解決したいと思うものです。
処方箋要らずの漢方薬も多く、薬局や通販で購入できます。
そのため、簡単に手に入る点と、1日の目安量を水と一緒に飲むだけなので、家で誰に会うこともなく、知られることもなく、妊活ができる点でも魅力的な方法といえるでしょう。
また、妊娠目的だけでなく、女性特有の症状の悩みも、軽くしてくれる可能性があるので、注目されています。
保険適用外が多く、全額負担になるので、高額になってしまいますが、手軽さからいうと、よりよい方法といえるかもしれません。
不妊治療というと、どうしても女性側が原因とされ、妻だけ病院に通うケースが多いです。
しかし、実際は無精子症など、男性が不妊の要因となっている場合もあるのです。
不妊治療は、夫婦で行うことで、より効率的に改善へとつながります。
とはいっても、治療を嫌がる男性が多く、実際に病院に出向く人が少ないのが現状です。
そこで注目されるのが、漢方薬。
家で誰に会うこともなく、飲むだけなので、病院嫌いの夫も率先して飲んでくれるでしょう。
夫婦で漢方薬を服用することで、滋養強壮がついて、妊娠しやすい体質改善を目指せます。
もちろん、夫婦で漢方薬を服用したからといって、必ずしも改善されるわけではなく、それでも望ましい結果が現れないときは、本格的な病院での不妊治療をすることが望ましいでしょう。
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は、名前の通り、婦人科系の体の悩みを解決するための漢方薬です。
当帰を主成分として、女性の諸症状を改善する、シロップ状の漢方薬で、病院では処方されず、薬局でのみ販売されています。
血液を補い、体の芯から温め、血流をよくすることで、中国では昔から「女性の宝」と呼ばれているのです。
当帰はセリ科の植物で、地上に30cmほど伸びた根の部分を薬用として使用。
ビタミンAとB12、葉酸が豊富に含まれています。
美容と健康の源である血液を補い、基礎代謝を活発化させるので、妊娠しやすい環境づくりが整ってくるわけです。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)に含まれる生薬の効能は、当帰(とうき)は月経調整作用、川?(せんきゅう)は血行改善、芍薬(しゃくやく)は痛みの緩和、蒼朮(そうじゅつ)は利尿作用、沢瀉(たくしゃ)は水分排泄、茯苓(ぶくりょう)はむくみの改善効果と、まさに婦人科系の症状に効く漢方薬です。
不妊の原因となる生理不順や冷え性は、血液循環が悪くなっていることから起こっているので、まずは血液を調整する働きが必要となります。
川?(せんきゅう)という生薬が、血行を促します。
不妊治療目的だけでなく、むくみなどからくる肥満解消に、茯苓(ぶくりょう)が働きかけるので、ダイエットしたい人にもぴったりです。
妊活中の人や、強いストレスで生理不順になった人、婦人科系疾患治療をしている人、ひどいつわりなどで悩んでいる人が、積極的に取り入れたい漢方薬になります。
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)は、東宝医学では「腎虚(じんきょ)」を改善するために用いる漢方薬です。
「腎」といっても、泌尿器以外にもホルモン径や生殖器系、自律神経系なども含みます。
腎虚の女性は冷え性の方が多く、低温期が長いなど生殖機能が低下している方も少なくありません。
腎の中に「精」という生殖機能や妊娠、出産の源になるものが蓄えられています。
体内の熱エネルギーを作る元として、もっとも大事なもの。
腎に精がしっかり蓄えられることで、正常に妊娠・出産・授乳を行うことができるのです。
加味逍遥散は、10種類の生薬からできた漢方で、血流を改善して、冷えを解消する働きがあります。
ホルモンバランスを安定させることで、スムーズに排卵を促す作用も期待できるでしょう。
不妊症になると、子どもができないことでストレスが増し、自律神経を乱すことで、ますます悪循環に。
加味逍遥散は、自律神経を整えることで、心のケアを行い、血行をよくして、子宮や卵巣の働きを活発化させるので、不妊治療薬として注目されているのです。
この漢方薬は、薬局や通販でも買えます。
ただし、保険適用外なので注意が必要です。
病院での処方では2週間で約2,000円程度ですが、薬局では6,000~10,000円、通販では2,000~10,000円ほどかかります。
桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがん)は、足の冷えによる生理痛や、生理不順などの症状に用いられる漢方薬。
血液のめぐりをよくして、下半身の冷えを解消し、女性特有の症状を改善します。
桂枝茯苓丸料は、桂皮(けいひ)・茯苓(ぶくりょう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・桃仁(とうにん)・芍薬(しゃくやく)の5つの生薬が配合されています。
漢方は、それぞれの体質に合わせて服用することが大切です。
こちらは、虚弱体質や貧血の人には向いていないとされ、どちらかというと、がっちりと体格のよい人に向いているとされている漢方薬です。
漢方の原典として知られる「金匱要略」に記載されていて、昔から女性の症状回復に使用されてきた漢方薬。
冷え性・貧血・疲労感・生理不順・生理痛・めまい・立ちくらみ・更年期障害の改善を目指します。
「当帰芍薬散」エキスを錠剤にしているので、飲みやすいです。
通販で購入可能で、用法・容量は、成人(15歳以上)は1回量は3錠・1日3回、7歳~15歳未満は1回量は2錠・1日3回、5~7歳未満は1回量は1錠・1日3回となっています。
「イスクラ婦宝当帰膠」は、当帰、センキュウ、オウギなど、9種類の生薬を原料としているシロップ状の漢方薬。
更年期障害による症状や腰痛・腹痛・貧血・めまい・生理不順・生理痛などに対して、改善を目指します。
「イスクラ婦宝当帰膠」は、処方箋なしで購入可能です。
用法・容量は、成人(15歳以上)で1日2回、1回の服用量は4mLを正しく守って服用しましょう。
「イスクラ参茸補血丸」は、ニンジン・ロクジョウ・リュウガンニク・カラトウキ・オウギ・ゴシツ・トチュウ・ハゲキテンの8種類の生薬を配合した漢方薬。
滋養強壮薬に使われる生薬が入っていることで、体の虚弱部分の改善を目指します。
疲労感・食欲不振・血行不良・冷え性などの回復が望めるでしょう。
処方箋なしで購入可能で、用法・容量は、成人(15歳以上)、1回の服用量は10丸、1日の服用回数は3回となっています。
漢方の専門書「和剤局方」に記載されている「加味逍遙散」は、女性特有の症状の緩和に効果的とされる漢方薬。
更年期障害で起こりやすい肩こり・イライラ感・疲労感、そして生理不順・月経痛・不眠症・冷え性などの改善を目指します。
通販で購入可能で、「加味逍遙散」エキスを顆粒状にしているので、服用しやすく、継続して飲めるようになっていることが特徴です。
用法・容量は、成人(15歳以上)は、1回1包を1日2回です。
女性の血の道症(月経・妊娠・出産・更年期による女性ホルモンの変動で起こる精神的不安・いら立ちなどの精神神経症状)に処方される漢方薬です。
主に桂皮(けいひ)・芍薬(しゃくやく)・桃仁(とうにん)・茯苓(ぶくりょう)・牡丹皮(ぼたんぴ)を配合。
頭重・肩こり・下腹部痛・めまい・のぼせ・足冷えなどからくる月経不順や月経痛・更年期障害に効果が期待されます。
用法・容量は、成人(15歳以上)では、1回1包を1日2回となっています。
病院で処方された薬や市販薬は、副作用が強く体に合わないことで、別の症状で悩んでしまう可能性もあります。
「その点、漢方薬は自然の植物などを使っているから安心」と思っていると、思わぬ失敗を生んでしまうかもしれません。
人にはそれぞれ体質があり、漢方薬にも向き、不向きがあります。
また、その日の体調によっても、薬の効き目などが変化することから、昨日は何もなかったのに、今日は肌荒れなどが出てしまったということも、十分考えられます。
もしも、体質に合わないと実感したら、すぐに服用を止めて、しばらく様子をみましょう。
それでも改善されない場合は、医師に相談してみてください。
副作用の少ない漢方薬といっても、必ずしもまったく出ないわけではありません。
どんな薬でも多少なりともリスクがあります。
特に他の薬との組み合わせについては、配慮が必要でしょう。
飲み合わせによっては、体調を崩したり、場合によっては命に係わることもあります。
逆に、薬が効かずに治療の効果が上がらないこともあるので、注意が必要です。
たとえ、組み合わせが市販の薬でなくても、漢方薬同士、ハーブ、サプリメントでも、相互作用が起こる可能性があるのです。
薬との飲み合わせについては、医師と十分相談をしてください。
薬が効きすぎたり、逆にまったく効かないような状態が続いた場合、使用を止めて、病院でアドバイスを受けましょう。
妊活で漢方薬を取り入れる方法は、自然の植物などを使っていることで、安心安全です。
もちろん、100%副作用がないわけではありませんが、市販の薬などに含まれる、合成成分のリスクを考慮すると、効率的に妊活を始めることができるでしょう。
漢方薬を取り入れる前から、服用している薬との飲み合わせなども十分考えた上で、自分の体に合った漢方薬を選び、妊活に役立てていきましょう。