2017.08.11

【不妊漢方】どっちがお得?漢方には保険適用と保険適用外がある!

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最近は漢方薬を処方する病院も増えてきました。
市販の薬でも〇〇湯や〇〇エキスなど、漢方を配合したものを目にすることがあります。

漢方薬というと、保険が効かないため高価というイメージがありますが、保険適応の漢方薬もあります。
保険適用の漢方薬を使用するには、医師の処方箋が必要となり、漢方薬を処方してくれる病院で診てもらう必要があります。

今回は、保険適用の漢方薬と適用外の漢方薬の違いについて、まとめてみました。

◆ 漢方薬は的確に処方してもらうことが重要

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漢方薬とは、植物や動物、鉱物などを乾燥させた生薬を組み合わせてつくった薬です。
日本では、保険診療で扱える漢方薬は148種類あり、保険適用外の漢方薬も含めるとその種類はもっと多くなります。

病院で処方されるものが保険適応の漢方薬で、一般的な漢方薬店やドラッグストアなどで買えるものが保険適応外の漢方薬です。

値段からいえば、自己負担3割の保険適応のものの方がお得な気がしますが、必ずしもそうとは言い切れません。
漢方治療を掲げている医師であっても、漢方の専門家とは限らないからです。

漢方は、患者の体質や病気の状態から診断(証を立てる)することを重視しますが、漢方処方に必要不可欠な、舌診や脈診などを行わない場合もあります。

では、漢方専門医でなければダメなのか、保険適応の漢方はダメかというと、そうではありません。
医師の中にもしっかりと勉強し、東洋医学的な診断を行う医師もいます。

重要なのは、患者の体質や病状に合わせて、的確な処方ができるかどうかです。

◆ 漢方薬にはどんな種類があるの?

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漢方薬にはさまざまな種類があり、それぞれ効能が違います。

① 煎じ薬(湯液)

生薬を専用の袋に入れてあり、袋と土瓶などに入れて30~40分煮込んでエキスをつくります。
もっとも効果が高いとされていますが、煮込む時間がかかることと、臭いが部屋にこもるというデメリットがあります。

代表的な処方は「葛根湯、四物湯、黄連解毒湯」などです。

② エキス剤

製薬メーカーが大量の湯液をつくり、それを顆粒状に加工したもので、煮込む過程を省いた煎じ薬です。
煮込む手間がありませんが、効果は直接煎じるよりも低くなります。

〇〇湯、〇〇散料(エキス)、〇〇丸料(エキス)などと表示されています。

③ 散剤

生薬を粉状に粉砕した粉薬で、香りが良く、ストレス・自律神経系に効く薬や胃腸関連の薬に多いタイプです。
エキス剤に比べやや飲みづらく、湿気や長期保存の点で劣ります。

代表的な処方は「四逆散、加味逍遥散、五苓散、平胃散」などで〇〇散と表示されています。

④ 丸剤

生薬を粉末にしてハチミツなどで丸く固めたものです。
香りが良く、散剤よりも飲みやすいのですが、個別に包装されていない、商品が少ないなどのデメリットもあります。

代表的な処方は「六味地黄丸(六味丸)、桂枝茯苓丸、牛車腎気丸」などで〇〇丸と表示されています。

◆ 漢方の保険外診療と保険診療との違いは?

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漢方薬には、健康保険が適用される漢方薬保険適用外の漢方薬があります。
一般のクリニックでも、漢方薬を処方するところがありますが、西洋医学を学んだ医師と漢方専門医とでは、漢方への姿勢が違います。

また、保険適用の漢方薬の多くは、エキス剤と称されるもので、生薬を加工したものです。
生薬とエキス剤では効果も違いますし、患者ひとり一人の体質の違いで、効き目にも大きな差が出てきます。

漢方専門医は、患者の既往歴や体質、生活習慣などさまざまな側面から判断し、その人だけの漢方薬を調合します。
しかし、漢方薬局では問診や顔色・舌を診ることしかできませんが、医師の場合は、脈を測り、患部を触診することができますし、エコーで子宮内膜や卵胞などの状態を確認することもできます。

また、最先端の医療を提供する大学病院などでも、漢方医が診療を行う外来を設けているところがあり、西洋医学に加え漢方についても専門的に学んだ医師が診察を行い、患者の体質や病状に合わせた薬が処方されています。

一概に、どちらがいいと判断することはできませんが、是非ご自分で確認し、納得した上で選択してください。

◆ 漢方薬を扱う病院を調べるには?

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たとえば、全国のクリニック・医院・病院検索サービス「病院なび」というサイトで、漢方を扱う病院を検索することができます。

このサイトの「こだわり検索」で、キーワードに「不妊治療」と入れて検索すると、漢方での不妊治療を手掛ける病院を調べることが出来ます。
また、漢方薬局や個人病院の場合も、インターネットで検索することができますし、漢方薬局や病院の特徴、医師や薬剤師の経歴や人柄も、ある程度わかります。

それがすべてではありませんが、病院や漢方薬局を選ぶ、一つの目安になるのではないでしょうか。
また、漢方薬が保険適用となるかどうかも、ホームページで確認するか、直接電話で聞いてみましょう。

まとめ

一口に漢方といっても、種類も豊富で処方の仕方もいろいろあります。
診断方法も、西洋医学と東洋医学の違い、さらに医師法や薬事法によって制限されています。

病院、漢方専門医、漢方薬局で処方してもらうこともできますし、ドラッグストアなどで気軽に買い求めることもできます。

人によって、どの方法が合うかどうかは、それぞれ違います。
肝心なのは、ご自分が納得できるかどうかです。

そのためには、漢方について、自分で調べて、自分に最適な漢方治療をみつけることも大切です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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