九州といえば、全国的に有名な温泉地や気軽に立ち寄れる日帰り湯もたくさんある、まさに温泉天国です。
またハウステンボスや、軍艦島など、九州ならではのスポットなど、見どころも盛りだくさんで、博多のもつ鍋や辛子明太子、熊本の馬刺し、宮崎牛など、食の面でも大人気。
そんな九州には、歴史に裏付けられた子宝スポットもいろいろ。
お薦めの子宝パワースポットをお届けします。
水天宮は各地にあり、安産、子育て、子宝の神社として有名ですが、全国100社の水天宮の総本宮が福岡久留米の水天宮です。
壇の浦の戦いで生き延びた平家の女官・按察使局伊勢(あぜちのつぼねいせ)が、安徳天皇と平家一門の霊を祀る祠を、建久初年(1190)に建てたのが始まりとされています。
伊勢は剃髪し、名を千代と改め、住民の求めに応じて加持祈祷などを行っていたが、霊験あらたかなことから、尼御前と称えられるようになり、当初は”尼御前神社”と呼ばれていたそうです。
水天宮は、水の神として、農業・漁業・船舶業者からの信仰が篤く、また、子どもの守護神、安産、子授の神としても知られています。
水天宮の子授け御守りといえば有名で、人によっては母親からもらう方もいるほどで、それほど浸透しているという証でしょう。
御守りは、毎年2月の神水祈祷を経て、御神水で墨をすり、版木に塗り奉製されます。
水難除けはもちろんのこと、子授や安産など、さまざまなご利益があるとされ、御守りを手に入れるため、多くの方が訪れています。
また、境内には「撫で狛犬」という狛犬があります。
この「撫で狛犬」の、自分の痛いところと同じ部位を撫でれば、その痛みがとれるといわれています。
不妊症にもご利益がありそうなので、御守りと一緒に、狛犬にもお願いしてみてはいかがでしょうか。
水天宮
住所:福岡県久留米市瀬下町265-1
電話:0942-32-3207
交通アクセス:JR鹿児島本線久留米駅から徒歩10分
公式HP:http://suitengu.net/
與止日女神社は、欽明天皇25年(564)に創建されて以来、肥前国大和町の守り神として信仰されてきた、歴史ある神社です。
「淀姫神社」とも書き、地元では「淀姫(よどひめ)さん」と親しみを込めても呼ばれています。
海、川、水の神様として、平安時代から”肥前一の宮”として地元の人から崇敬されてきたため、この地方では、ナマズを淀姫さんの御眷族(お使い)といって食べない風習がありました。
肥前風土記の川上の神の条に「或は人其の魚を畏むものは殃無く、或は人捕り食へば、死ぬこと有り」とあり、その魚がこのナマズになったようです。
佐賀県屈指のパワースポットとして有名な淀姫神社の境内には、子授かり・子宝祈願や安産のご利益が伝わる「金精さん」と呼ばれる石や、学問の神様を祀る天満宮もあり、さまざまなご利益を求める参拝客が多く訪れます。
鳥居の後ろにある樹齢1450年ともいわれる大楠をはじめ、数多くのご神木が茂る神社境内は、「佐賀市景観重要建造物」にも指定されています。
子孫繁栄のシンボル「金精さん」は、境内に入るとすぐ右側に安置されていて、金精さんに触りながら子宝を祈願したところ、色白の、きめ細やかな玉の如き子どもを授かった、という伝説が残されています。
與止日女神社
住所:佐賀県佐賀市大和町川上1-1
電話:0952-62-5705
交通アクセス: JR九州長崎本線「佐賀駅」から昭和バス、「川上橋」バス停下車すぐ
公式HP:http://yodohime.area9.jp/category/0140120.html
約1900年前の、垂仁天皇時代に創建されたとされるのが高千穂神社で、神社本殿と、所蔵品の鉄造狛犬一対は、国の重要文化財に指定されています。
ご祭神は高千穂皇神と十社大明神で、農産業・厄祓・縁結びの神をして広く信仰を集め、高千穂郷八十八社の総社でもあります。
高千穂皇神は、日向三代と配偶神の総称で、十社大明神は、三毛入野命をはじめとする10柱が祀られています。
宮崎県の北西部、九州のほぼ真ん中の山奥にある高千穂は、天孫降臨の地といわれているだけに、日本最大のパワースポットとしても知られています。
その象徴ともいえるのが、樹齢800年とされる、2本の杉の木です。
2本の杉の幹が1つにつながっているため、「夫婦杉」(めおとすぎ)と呼ばれていますが、
杉の木の周りを夫婦、恋人、友達と手をつないで3回まわると、縁結び、家内安全、子孫繁栄の3つの願いが叶うそうです。
また、ここには「鎮め石」と呼ばれる石があり、石に向かって祈ると、悩みが解消され、世の中の乱れも治まると伝えられています。
鎌倉幕府を開いた源頼朝が、畠山重忠を代参に、高千穂神社で天下泰平の祈願をしたそうですから、日本最大のパワースポットという評判も、決して侮ることはできないようです。
高千穂神社
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井1037
電話:0982-72-2413
交通アクセス:高千穂バスセンターから徒歩15分
公式HP:なし
宝満寺公園は、かつて「律宗秘山密教院宝満寺」が鎮座していた場所です。
宝満寺は、奈良時代の神亀年間に、聖武天皇が皇国鎮護のため創建したと伝えられる由緒あるお寺ですが、詳細ははっきりとしていません。
宝満寺の存在がはっきりするのは、正和5年(1316)に信仙英基によって再建されたあたりからです。
この時は、奈良西大寺から持ち込まれた、運慶作の如意輪観音像を本尊としていたそうです。
この如意輪観音像が、安産にご利益があるとされ、一時は坊津の一乗院、慈眼寺と並んで「薩摩三名刹」と言われたそうです。
明治2年の廃仏毀釈によって廃寺となり、現在は、宝満寺公園(鹿児島県指定史跡)として、幅広く利用されています。
4月にはお釈迦様の誕生を祝うお祭り「お釈迦まつり」が行われ、安産を願って花嫁を馬の背に乗せ、花婿が手綱をとるシャンシャン馬と呼ばれる儀式や踊り連などに多くの市民が参加、毎年10万人を超える観光客で賑わっています。
鹿児島の安産・子宝スポットとして有名な宝満寺は、安産祈願をするために鹿児島市内からだけでなく、遠方からも多くの人が参拝に訪れる人気子宝スポットです。
安産祈願で多くの参拝者が訪れる戌の日には、民芸品や鮮魚、野菜などが販を販売する「朝市」が開かれ、地域の人々で賑わいます。
また、4月に催される「お釈迦祭り」(しがっじょか)は、この宝満寺から始まったと言われています。
お釈迦祭りでは、境内にあるお釈迦様に、甘茶を年の数だけ杓子でかけると健康・安産・子宝のご利益があるといわれていますので、4月に鹿児島を訪れる機会があれば、ぜひ、「しがっじょか」に参加して、甘茶を杓子で年の数だけかけましょう。
宝満寺公園
住所:鹿児島県志布志市志布志町帖6537
電話:099-472-0724
交通アクセス:JR志布志駅より徒歩30分
公式HP:なし
文化9年(1812)、神代藩主10代鍋島茂體公の時代に、亀川出羽守忠英によって創建された歴史ある神社です。
淡島神社という名称は、粟嶋神社の俗称でしたが、今では通り名となり、全国各地の淡島神社と同様、厚い信仰を集め「淡島さん」と親しまれています。
小さな鳥居が有名で、大(縦32.6cm×横33.2cm)、中(縦30.2cm×横30.0cm)、小(縦27.0cm×横28.0cm)のミニサイズの鳥居が3つあります。
これを全部潜ると、健康な子どもが産まれるとされ、必死になってチャレンジしている女性の姿が数多く見受けられます。
また、鳥居を潜る際には、背中を伸ばして潜るため、健康増進にもつながり、寿命が延びるとも伝えられています。
ミニサイズの鳥居を潜ることで、縁結び・安産・子育てに霊験があるとされている淡島神社では、毎年、4月3・4日に「桜祭り」が開催され、町内外からのたくさんの人で賑わいます。
長崎県屈指の知名度を誇る子宝神社ですが、社務所に誰もいないこともあるので、安産祈願のご祈祷を希望される方は、必ず事前予約をしましょう。
お守りは、料金箱が置いてあるので、参拝の後、持ち帰ることができます。
また、参拝した後、供えている腹帯を持ち帰ることができ、無事に出産が終わったら新しい腹帯を納めるようになっています。
メッセージノート添えられていますが、そこには先輩妊婦さんたちのお礼の言葉が記されているので、参考にされてはいかがでしょうか。
また、本堂の裏手には「道祖神」のお社があり、男根型、女陰型の御神体が祀られていますので、こちらにもお参りしておきましょう。
淡島神社
住所:長崎県雲仙市国見町神代西里
電話:0957-78-2111(雲仙市役所 国見総合支所)
交通アクセス:JR「島原駅」から島原鉄道(急行諫早行き)乗車25分、神代町駅下車徒歩約15分
公式HP:
両子山の中腹にあるのが、およそ1300年の歴史を有する両子寺です。
六郷満山の中では中山本寺、つまり山岳修行の根本道場に当たり、江戸時代より六郷満山の総持院として全山を統括してきた寺院です。
しかし、明治初頭の神仏分離、第二次世界大戦など戦禍、自然災害などにより、往時の勢いは薄れてきたものの、歴代住職の懸命な精進と檀信徒の護持により、脈々と受け継がれて現在に至っています。
境内は瀬戸内海の国立公園、大分県史跡に組み入れられ、”全国森林浴の森百選”の指定地でもあります。
自然に恵まれた環境にあり、新緑、紅葉の時期には、近隣市町村からも、大勢の行楽客や参拝客が賑わいます。
大分県屈指の子授け祈願スポットに挙げられている両子寺には、ちょっと変わった習わしがあります。
子育て祈願をする場合は、夫婦同伴で、午(うま)の日に袋とお供物と祈願料を添えて参拝する習わしです。
持参する袋は、子どもを産んだ女性32人から1枚ずつ端切れをもらい、自分の1枚を加えて33枚を用意します。
その端切れを、一針ごとに真心を込めて裏地、底をつけて巾着袋にし、内側に夫婦の名前と住所を書き入れるそうです。
袋の大きさは、米が1升3合ほど入る程度で、お供え物は米(1升3合=2.2㎏)、12把の線香、12本のローソク、酒1升などで、子宝を授かった方は、毎年必ず1度は子どもと参拝するというものです。
両子寺
住所:大分県国東市安岐町両子1548
電話:0978-65-0253
交通アクセス:JR「杵築駅」より大分交通バス「国東・安岐行き」乗車、安岐で「両子寺行き」に乗り換え、終点下車、すぐ
公式HP:http://www.futagoji.jp/
以上、子宝のパワースポットとして有名な九州地方の神社をご紹介しました。
お参りしたら必ず子供を授かるということではありませんが、多くの妊活女性が訪れるパワースポットですので、近い神社や興味がある神社・お寺があればぜひ足を運んでみてくださいね!